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2019惜別リポート

ランディ・メッセンジャー 甲子園のマウンドに人生を捧げた

 

シーズンも最終盤。引退を表明した選手たちの会見や引退試合が行われた。今回はその中の幾つかを紹介していく。まずは外国人選手としては異例の引退会見を9月18日に行った阪神メッセンジャー。涙の会見となった。
写真=松村真行

9月18日の引退会見で、感極まり涙を流すメッセンジャー。10年間、阪神投手陣の先頭に立ち、走り続けた


 暗い雰囲気が嫌いな性格だ。引退会見の冒頭は壇上に上がり、クルリと背を向け「オツカレ、サヨナラ」と帰るしぐさのジョークから始まった。終始笑顔でファンに別れを伝えたかった。だが10年間、異国の地で奮闘し、結果を残してきた男は、涙を止めることはできなかった。「甲子園のマウンドはどんな場所だったのか」という問いにメッセンジャーは約1分間、沈黙し涙がほおをつたった。

「Means a lot」

 日本語訳は「本当に大きな意味を持った場所だった」。メッセンジャーにとって甲子園のマウンドは、野球人生を懸け続けた場所であった。

「日本で名前を残せる選手になりたい。そのために常に準備をし続ける」とよく語っていた。日本野球の歴史を勉強し、外国人投手の過去の記録も頭に入っていた。「あと・・・

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