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引退惜別MEMORIAL

ありがとう、愛しき戦士たちよ。赤松真人、永川勝浩、メッセンジャー

 

今年もまた、多くの選手たちが引退の決断をし、ユニフォームを脱ぐ。ここでは、あくまで、その一部ではあるが、球団が引退セレモニーをし、ファンたちが見送った選手たちを何人かピックアップする。

広島・赤松真人「僕は幸せ者です」


赤松真人/あかまつ・まさと●1982年9月6日生まれ。京都府出身。平安高から立命大を経て、ドラフト6巡目で2005年阪神入団。08年広島移籍。通算成績868試合、403安打、21本塁打、144打点、136盗塁、打率.249/写真=太田裕史


 胃ガンからの一軍復帰を目指してきた赤松真人の復帰戦は、引退試合(9月27日=中日戦)となった。「自分が当たり前の状況ではなくなったとき、応援のパワーに気づかされました。この応援がなければ、僕はきょう、ここに立っていなかった」とファンに感謝。阪神から広島に移籍。足と守備で魅せ、2016年のVにも貢献。この日は最終回に、かつてスーパープレーを見せたセンターへ。守備機会はなかったが、一瞬一瞬をかみしめるように笑顔でプレーしていた。

広島・永川勝浩「無職です。面接を受けます(笑)」


永川勝浩/ながかわ・かつひろ●1980年12月14日生まれ。広島県出身。広島新庄高から亜大を経て2003年自由獲得枠で広島入団。通算成績527試合登板、38勝42敗165S79H、防御率3.46/写真=湯浅芳昭


「若い子たちが頑張っている中で、自分がそれと同等以上のボールを投げられなくなってきて、限界を感じてしまいました」。カープひと筋17年、苦しい時代にチームを支え、球団最多記録の通算165セーブを記録したクローザーが、マウンドに別れを告げた。9月23日の中日戦(マツダ広島)は先発のマウンドに上がり、大島洋平を一ゴロに。試合後のセレモニーでは、武骨な男らしく言葉は少なかったが、家族への感謝を述べるくだりで込み上げるひと幕もあった。

阪神・メッセンジャー「タイガース、イチバンデス!」


ランディ・メッセンジャー●1981年8月13日生まれ。アメリカ・ネバダ州出身。2010年阪神に入団。NPB通算263試合登板、98勝84敗0S1H、防御率3.13/写真=前島進


 笑顔でグッバイとなった。外国人選手としては異例の引退試合とセレモニーが9月29日、甲子園球場で行われた。10年間阪神に在籍し98勝(84敗)を挙げたメッセンジャー。この日の中日戦で先発登板し、一番の大島洋平を渾身の146キロの真っすぐで三振に斬り、大声援の中マウンドを降りた。試合後のセレモニーでは「日本での10年間は本当に素晴らしく一生忘れません。タイガース、イチバンデス! ホントウニ、アリガトウ! メッチャ、アリガトウ!」とスピーチ。ナインから胴上げをされ7度宙を舞い、最後は笑顔で場内一周し、虎ファンに別れを告げた。
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