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廣岡達朗連載「やれ」と言える信念

廣岡達朗コラム「原監督は負けて何に気づいたか」

 

巨人・原監督


 日本シリーズで巨人が4連敗を喫した。エラーはする暴投はする、それを見て私は納得した。監督、コーチが選手を教えていないということが、そのまま表に出たのだと……。

 われわれの時代には人工芝がなかった。グラウンドの土の状態を見て、イレギュラーバウンドの角度まで鋭角か鈍角かと想定したものだ。いまや、その必要すらない。遊んでいても来た打球を捕ればいいんでしょ、という感覚。時代は一見進歩したように見えても、人間としては堕落していることに気づくべきだ。

 今年の日本シリーズではスローイングのミスがいくつも見られたが、悪送球に対して、なぜいまの野手は体で前に落とさないのか、内野手出身の私は不思議で仕方がない。盗塁阻止のシーンでも、捕手の送球が少しそれたらセンターまで抜けてしまう。ベースに付くことなど二の次で、とにかくボールを前に落とせばいいのだ。

 巨人は、口うるさく言うコーチが入ったらガラリと変わる。人間というのはそういうもの。どういう捕り方をしようと結果オーライで「よくやった」と選手にお世辞を言っていれば、確かにコーチは選手に好かれる。そうではなく、「こうすべきだ」と言い切れるコーチが欲しいのだ。

 巨人とは対照的に・・・

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