新人ながら開幕から先発ローテーション入りし、ドラフト1位のプレッシャーを感じつつも、すべて先発で18試合に登板、5勝を挙げてリーグ優勝を奪回するチームの一助となった。2020年はかつて左のエースだった内海哲也が背負った「26」に変更し、左のエースを目指すスターターの、貴重な中学(シニア)時代を、元巨人の原田明広監督が回顧する。 取材・構成=坂本匠 写真=BBM プロ1年目の姿を見て、非常にうれしく思いましたし、スタートとしては十分だったのではないか、と感じていました。というのも、一昨年のドラフトの際、1位で指名していただきましたが、当時は「1位が確実」という評価ではありませんでしたよね。ジャイアンツに入ったことで、その後、注目していただけるようになりましたけど、「どこかに指名していただけそうではあるけれども、何位になるのかな?」という感じでしたから。そう考えると、シーズン5勝もそうですけれども、18試合に先発する機会をいただけた。これだけでも上出来だった、と言えるのではないでしょうか。
ちなみに、高橋(
高橋優貴)が指名された18年のドラフト当日ですが、私、テレビを見ていなくて、その瞬間を逃しているんです。別件でバタバタとしていたら、別のシニアの監督さんからお電話をいただきまして、「おめでとうございます」と。最初、何のことか分からずにいると、「高橋君ですよ。ジャイアンツの1位ですよ」と言われて、「えっ? マジで?」という具合です。あとでチェックしようと思っていたんですが、「まさか1位とは……」ですよね。
しかもジャイアンツです。すごく縁を感じました。担当の柏田(
柏田貴史)スカウトは後輩ですし、スカウト部長の長谷川国利さんは私とプロ入り同期なんです。私は高卒でドラフト外でジャイアンツに、長谷川さんは東海大を出られて(横浜大洋)ホエールズにと、チームは違いますが、お互いにファーム時代は交流があって、高橋の1位をとても喜んでくださいました。そうこうしていたら・・・
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