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廣岡達朗連載「やれ」と言える信念

廣岡達朗コラム「先発投手に責任を持たせれば、ワンポイントはいらなくなる」

 

左打者に圧倒的な強さを誇った永射


 日本の野球には日本の野球の良さがある。それなのに、現状は日本の良さを全部捨ててアメリカの追随ばかりしている。野球に限らず、政治の世界でもそうだ。私にはそれがシャクに障って仕方がない。

 メジャー・リーグで今年からワンポイントリリーフが禁止されるという。日本球界でも導入されるのではないか、という論議も一部で起こっている。

 私が西武監督時代には、永射保という左のサイドハンドをワンポイントで起用した。なぜなら、それだけの必要性があり、実際に役に立ったからだ。

 永射はセットポジションからのモーションが大きかったため、南海戦では二塁走者の三盗をよく許したものだった。二盗なら投球モーションに入ってから3.2秒以内に捕手が送球すれば盗塁は不可能だ。クイックを覚えさせ、かつコントロールに磨きをかけさせることで走られなくなった。そうして永射は1982〜83年の西武の2年連続日本一に貢献してくれた。

 しかし、先発投手がローテーションどおりに投げてきちんと試合を作ってくれれば、ワンポイントリリーフという存在は本来いらないものだ。百歩譲って経験豊かなリリーフをゲームの終盤に使うのは分かる。しかし監督が・・・

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