例年より早いタイミングで開幕を迎える2020年。春季キャンプも佳境に差し掛かり、各球団の“キャンプの焦点”も浮かび上がってきた。今回は5球団の現地直送レポートをお届けする。 取材・文=杉浦多夢 写真=高塩隆 13日間で示した“力”
石垣島春季キャンプの話題をさらったのは、やはりドラ1右腕の佐々木朗希だった。周囲の想定を上回るスピードで自らの“力”を証明した13日間。育成に携わる周囲の言葉から見えたさらなる可能性とは。 最速163キロを誇る高卒ドラ1右腕の姿を見ようと、石垣島春季キャンプには初日から例年の約3倍となるメディアとファンが詰め掛けた。“令和の怪物”と称される18歳は果たして“本物”なのか──。佐々木朗希には期待と好奇が入り混じった視線が注がれていた。
結論から言えば、佐々木朗は13日間という短期集中キャンプで、チーム内での評価を上げたと言える。これまで
ダルビッシュ有(現カブス)や
大谷翔平(現エンゼルス)といった現役メジャー・リーガーも指導してきた
吉井理人投手コーチは「キャンプに来てから初めてしっかり見たんですけど、びっくりした。すごいんで」と率直な言葉で絶賛する。
「キャッチボールで強い球を投げても乱れない。高卒であれだけ一定のフォームで投げられる投手はなかなかいない。平地で50%くらいの力だと思うが、ミサイルのような球を投げる。ストレートはすでに一軍で通用するボール。(技術的には)放っておいても大丈夫なタイプかなと」
徐々にキャッチボールの強度を上げていった佐々木朗は、キャンプ最終日の2月13日には初のブルペンに入り、中腰の
柿沼友哉を相手に25球。傾斜を使って投じられた“ミサイル”にはどよめきが起こった。その時点ではまだ・・・
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