春季キャンプ真っ盛り。チームを飛躍的に進化させてくれそうな、若いパワーが各地を明るく照らし、盛り上げている。そんな2020年(令和)要注目のフレッシュな有望タレントに迫る新連載インタビュー『RISING SUN』。巨人からはメジャー・リーガーとなった“師”の穴埋めを誓うスターター候補だ。 取材・構成=坂本匠 写真=桜井ひとし、BBM 充実していたオフ4キロ増で球速&球威↑
昨年の9月21日、5年ぶりの優勝に王手をかけた一戦(対DeNA、横浜)で、プロ初登板初先発。堂々としたデビューのマウンドと同様、このインタビューでも、高卒2年目とは思えないほどの落ち着いたトーンでの受け答えが印象的だった。戸郷翔征は自身を冷静に分析し、オフも課題克服に没頭したという。 ―― 一軍で、先発ローテーションを争う立場でキャンプを過ごしています。ルーキーだった1年前との大きな違いを感じているのでは。
戸郷 流れが分かっていることもあって、やらなければいけないこともはっきりしていますし、よりよいキャンプにできているのかなと思っています。キャンプに入る前の準備という部分でも、オフは俊(
山口俊)さんと多くの時間を過ごさせていただいて、これまでとは違った感覚で練習もできました。いろいろ吸収できて、今シーズン、しっかりやれるかな、という自信が少しはついたように思います。
――キャンプも真っ盛りですが、話にあったオフについても教えてください。プロで1年を過ごして、2年目を迎えるまでのオフの過ごし方に悩む選手も少なくないのですが、その中で戸郷選手は山口俊選手(ポスティングでブルージェイズへ移籍)と自主トレを共にしました。
戸郷 タイプというか、ピッチングスタイルという部分で俊さんと少し似ているところがあるかなと思っていまして。試合で淡々と投げるところや、ピンチでも冷静に抑えていくところを見習いたいな、と。2年目を迎えて、そういう部分をレベルアップしたいと考えていたので、こちらからお願いして、自主トレに参加させてもらいました。12月は宮崎の母校(聖心ウルスラ学園高)で練習をしていて、そこでもいろいろな方にお世話になり、そこからは沖縄に移って俊さんと一緒でした。
――開幕が例年よりも約10日早いこともあって、キャンプでは2日目からフリー打撃に登板するなど、すぐに実戦モードですが、これも踏まえてオフはどんなテーマを持ってトレーニングに臨んでいたのですか。
戸郷 一番のテーマは「俊さんから吸収できることは全部吸収すること」でした。キャリアの長い大先輩で、昨年は15勝でタイトルも獲っていて、メジャーからも評価を受けた方。今年、一緒にシーズンを戦えないのは少し寂しい部分もありますけど、枠が1つ空いたということで、自分がそのポジションをつかめるように、というのを頭において毎日を過ごしていました。考えていたテーマの1つには・・・
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