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2020キャンプの焦点

オリックス・二軍で始まる“3つの軸”での野手の底上げ。投高打低からの脱却を目指す方策

 

例年より早いタイミングで開幕を迎える2020年。春季キャンプも佳境に差し掛かり、各球団の“キャンプの焦点”も浮かび上がってきた。今回は5球団の現地直送レポートをお届けする。
取材・文=鶴田成秀 写真=佐藤博

フリー、ティー打撃と効率良く練習する中での意識も明確だ


熱を増す打撃練習


次々に若手投手が芽を出す一方で、昨季のチーム打率、総得点は一、二軍ともにリーグ最下位。来季より三軍制度を導入予定と、“育成”に本腰を入れる中で、いかにして野手を育てていくのか。その道は二軍キャンプの、あるメニューから垣間見えた。

 苦悶(くもん)の表情を浮かべた選手たちが、バットを振りながら声を上げる。

「めっちゃキツイ!」「ヤバい!」

 守備の連係や走塁の確認をした午前から一変し、二軍がキャンプを張る宮崎・清武総合運動公園の第2球場の熱気が増したのは午後の打撃メニューだった。

 一塁ベンチ前に集まり、サーキットメニューを開始。ファウルグラウンドで『デットリフト』やバーベルを担いでの『ジャンピングスクワット』、さらに、メディシンボールを両手で持った体を打撃動作のように横に回転させ、カベにぶつけていく。こうしたフィジカルトレーニング後には、5球連続で行う早打ちでのティー打撃、そして同様のロングティー、打撃ケージでは正面から投じられるボールを打ち返す『早打ち』を各50秒間行う。ここまでが1セットのサーキットは、チーム内で『スペシャル』と呼ばれるもので、そのハードさはナインの表情が物語る。

 選手が苦しむ姿を見て、スタンドのファンは盛り上がり・・・

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