週刊ベースボールONLINE

“令和”新時代を切り拓く男たち RISING SUN INTERVIEW

中日・藤嶋健人インタビュー クローザーはオレ 「どんな形でも3つのアウトをもぎ取って帰ってくる」

 

2020年要注目のフレッシュな有望タレントに迫る新連載インタビュー『RISING SUN』。昨季の故障を乗り越えて、ドラゴンズ伝統のクローザーに立候補する4年目右腕だ。野茂英雄氏(元ドジャースほか)直伝の“新球種”にも手応えを得て、充実の春を過ごしている。
取材・構成=坂本匠 写真=小山真司、BBM


クローザーへは立候補。充実のチャレンジ


 安どの表情が印象的だった。2月23日、DeNAとのオープン戦(北谷)の9回にマウンドへ上がった藤嶋健人は、1イニングをピシャリ。決め球・スプリットで2つの三振を奪うなど、1イニング2失点だった19日の練習試合・巨人戦(那覇)をしっかりと反省し、「修正できて名古屋に帰れるので良かったです」と笑顔。クローザーのポジションを左腕・岡田俊哉と争う右腕が、確かな手応えを得て春のキャンプを終えた。

──キャンプ中は4度、対外試合に登板しました。投げるたびに内容も伴ってきているようです。

藤嶋 今年最初の実戦登板(2月8日の阪神戦/北谷)に比べると、常に前回登板の反省点を修正しながらですが、投げるごとに体の状態も上がってきています。2戦目(15日のロッテ戦/北谷)には真っすぐの角度がついていましたし、内角にいいラインでボールが行っていました。3戦目(19日の巨人戦)は追い込んでフォークを打たれたところから真っすぐも浮いて、2点を取られてしまいましたが、そこでしっかりと時間をかけて修正ができました。DeNA戦(23日)はそのフォークを低めに投げられましたし、真っすぐも上からたたけていて、この段階では良い感じかなと思います。ただ、真っすぐに関しては、もう少し、強さを求めていきたいと考えています。

──真上から投げ下ろすタイプの藤嶋選手にとっては、真っすぐの角度は生命線かと思います。

藤嶋 昨年、真っすぐが良くなって、空振りやファウルを取れるようになったのも、角度がついたことが1つの理由です。身長は高いほうではないんですが(177センチ)、打点の高さと、真上でたたいて角度をつけることは継続して大事にしていきたいです。

──真っすぐに角度がつくと、持ち球のスプリットも生きますね。

藤嶋 そうなんです。僕のスプリットは、真上から角度のついた真っすぐの軌道に沿ってバッターの手元まで行き、急激に沈み込むイメージ。落とすというよりも「真っすぐがそのまま落ちていく」というのが理想ですね。感覚の部分なので、分かりづらい表現かもしれないですけど。

──ここまでの実戦4試合がいずれも最終回のマウンドを任されていることからも分かるように、今季はクローザーのポジションを勝ち取ることが期待されています。報道でも“守護神候補”の文字が誌面に躍るわけですが、これをどう受け止めているのですか。

藤嶋 周りの人からの期待はあまり、自分は意識しないですけど、でも、今年のキャンプは、クローザーを目指してやるということで、新たなチャレンジです。過去3回は・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

HOT TOPICS

HOT TOPICS

球界の気になる動きを週刊ベースボール編集部がピックアップ。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング