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V奪回の使者インタビュー

ソフトバンク・平石洋介インタビュー 好奇心を胸に 「すべては“ホークスのために”、全力でやりたい」

 

新シーズンを見据えた補強は、選手だけとは限らない。昨季まで楽天を率いた男が下した、異例とも言える決断。強い覚悟をにじませて新天地で輝く新コーチは、全力で勝利への貢献を誓う。
取材・構成=菅原梨恵 写真=佐藤真一、BBM


ホークスに対しての興味


 昨年9月に楽天を退団。それから2カ月がたち、ソフトバンクの一軍打撃兼野手総合コーチ就任が発表された。昨秋、そして今春キャンプを過ごし、「思ったよりもすんなり入れたかなと思っています」と語る笑顔には、元ライバルチームの指揮官だった面影は感じられない。

 楽天には15年間、お世話なりました。おととしの途中から(監督)代行をやらせてもらい、正式に監督を1年やって、いきなり同一リーグに移るというのは、正直なところ、たくさん悩みました。でも、退団を決めたあと、早い段階で声を掛けていただいて。本当にいろいろ考えた末、すごく興味のある球団だった、というのが最終的な決め手でした。

 興味は多岐にわたります。選手一人ひとりに対してもそうですし、チームに対してもそう。それも、今に始まったことではありません。僕がプロに入った15年前、ちょうど強いホークスが出来上がってきたときからです。僕は野手出身だったので、特に野手の姿、当時であれば小久保(小久保裕紀)さんがシートノックなどでも一切、手を抜かず、ムネ(川崎宗則)があんなにも元気を出してやっていて。そこに今いるポンちゃん(本多雄一)、マッチ(松田宣浩)も。すごくいい伝統があるなと感じていました。1シーズン、長いこと戦うと、選手それぞれ疲労がたまってくる時期もあるものですが、悟られないというか、そういうのを顔にも姿にも出さない。ホークスはチームとして徹底していました。だから、どんな状況でも、声が出ていましたし、動き一つにしても違って見えて。「こういうチーム、いいな」と思っていましたね。

 ほかにも、今では一軍から三軍まであって、選手だけじゃなくてスタッフも含めてたくさんの人がいる中で、組織として機能している。ものすごく大変なことだと思うのですが、しっかりと育成選手が支配下になって活躍しているという成功例もあります。そういうところにも興味がありました。

 あとは、何と言っても・・・

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