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2020に懸ける

西武・松坂大輔 変わらぬ松坂と変わった大輔

 

崖っぷちに立たされている男たちがいる。新天地を求めて巻き返しを期す者、残り少ない現役生活で情熱を燃やし尽くそうとする者、もう一度、自らの力を証明せんとする者──。それぞれが2020年に懸ける思いとは。
※情報は3月15日時点。年齢は2020年の満年齢

写真=桜井ひとし


48球中、直球は5球


 松坂大輔がメットライフドームに帰って来た。3月15日、ヤクルトとのオープン戦。14年ぶりに西武に復帰した松坂が6回から3番手で登板した。ソフトバンク時代にオープン戦で同球場のマウンドに立ったことはあったが、ライオンズのユニフォームを身にまとい本拠地で登板するのは2006年10月7日、プレーオフ第1ステージのソフトバンクとの初戦以来だ。

 昨年12月の西武復帰会見では印象に残る試合として、片岡篤史に対して155キロを投げ込んだ1999年4月7日、日本ハム相手のプロ初登板(東京ドーム)と、このプレーオフを挙げていた。「最初と最後ということで」と、その理由を説明していたが、ライオンズでの“ラストマウンド”では、まさにエースというピッチングを披露していた。

 斉藤和巳とのマッチアップ。先発した松坂はランナーを背負ったが相手に得点を許さない。4死球を与えたが、それは制球ミスではなく、細心の注意を払った結果。0対0の均衡を7回裏、西武打線が和田一浩の適時二塁打で破ると8、9回を3人ずつで片付けて、最後はこの日最速タイの151キロで本多雄一を三振に仕留め1対0で斉藤との“エース対決”を制した。

 あれから14年──。観客のいないメットライフドームのマウンドで当時と変わらぬワインドアップからのピッチングを披露したが、もう150キロ超のストレートはない。

「当時と変わったところはたくさんあります。球も遅くなったし、やりたくないと思っていたボールを動かす投球スタイル。いろいろありますけど、それが・・・

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