ここからは、過去、自身が急成長、あるいは新人としてチームを劇的に変えた伝説の男たちを球団別にピックアップし、紹介していく。

大舞台で実力発揮した驚異のルーキー

開幕投手抜てきから始まった快進撃。この右腕の活躍なくして、球団初のリーグ制覇、そして日本一は実現できなかったはずだ。

　2013年の開幕戦となったソフトバンク戦(ヤフオクドーム)のマウンドにはエースの田中将大ではなく、ドラフト2位ルーキーの則本昂大がいた。パ・リーグでは1958年の杉浦忠(南海)以来55年ぶり、ドラフト制導入後では初となる新人による開幕投手。この試合でプロ初白星こそ逃したが、野球人生におけるスタート地点で、早くもプロ野球史にその名を刻んだ。

　創設9年目の楽天はこれまで、一度の優勝も経験していないどころか、Aクラス入りも09年の一度のみ。そんな弱小球団を頂点に押し上げたのは・・・