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チームを変えた伝説の男たち

1995年の平井正史 神戸の街に光を与えた剛腕

 

ここからは、過去、自身が急成長、あるいは新人としてチームを劇的に変えた伝説の男たちを球団別にピックアップし、紹介していく。

27セーブに加え、イニングまたぎもこなして勝ち星はリーグ2位の15。試合後は救援起用を決断した仰木監督[左]に何度も称えらた


先発の未練を消し身を粉にして奮闘


阪神淡路大震災が発生した1995年。20歳右腕の奮闘が、悲しみに暮れる街に光を与えた。

 ブルペンでジッと戦況を見つめ、幾度となく肩を作り“その時”が訪れるのを待つ。マウンドに上がれば、負けてたまるか──と言わんばかりの強気の投球を見せ続けた。

 1995年は勝たなくてはならないシーズンだった。1月17日、午前5時46分──。激しく突き上げられた揺れで一瞬にして神戸の街は風景を変えた。ビルは傾き、高速道路も崩れ落ちている。当然、ナインは「野球どころではない」の思いを抱くも、当時の仰木彬監督は選手に伝えた。「今、自分にできることをやろう」。弱冠20歳の平井正史も全力を尽くすことを誓う・・・

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