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横浜高の新監督に村田浩明氏が就任 窮地を救う覚悟の転身

 

甲子園で春3度、夏2度の優勝を誇る神奈川の強豪・横浜高が4月1日に野球部の新体制を発表した。名門校を率いるのは、同校OBの村田浩明氏(33歳)。高校時代は涌井秀章(現楽天)とバッテリーを組み、日体大卒業後は神奈川の県立高校で指導。昨年9月末、前部長と前監督による暴言と暴力行為が発覚し解任。同校は新年度に合わせて後任候補の選出を進め、就任の運びとなった。
取材・文=岡本朋祐 写真=大賀章好

2020年の新体制を発表した横浜高。2年ぶりの夏の甲子園出場を目指している/写真左から関根コーチ、村田監督、高山ヘッドコーチ


 2020年4月、学校創立1942年の横浜高は男女共学化。4月1日、新年度のスタートにあたって、名門校を指揮する村田浩明氏の監督就任が発表された。

「歴史と伝統がある学校でやらせてもらえるのは大役ではありますが、母校のために頑張りたい。(昨秋から)葛(葛蔵造)校長、館山(館山和央)教頭、高山(高山大輝)監督代行が半年間、支えてきた野球部を引き継ぐことになりますが、この夏にかける思いは、今まで以上に強いです。何とか3年生が甲子園に行って、良い形で『横浜高校に来て良かった!』と思えるように導いていきたいと思います」

 今回の新体制となった背景は、昨年9月末の一連の不祥事にあった。秋季県大会、横浜高は桐光学園高との準々決勝(9月22日)で敗退を喫した。事実上、今春のセンバツ出場が絶望的となってから間もなく、地元紙が同26日、前部長と前監督による暴言と暴力の事実を報じた。学校側はすぐさま事実確認をした上で同28日、平田徹前監督と金子雅前部長を解任。同日付で高山大輝コーチが監督代行となり、後任部長には葛蔵造校長の就任を発表し、10月1日に着任した。以降、新年度に合わせて、後任監督、新部長の選出に動いていた。部長は1年間、葛校長が引き続き務め、副部長として、館山教頭がサポート。高山監督代行はヘッドコーチとなり、新たな指導スタッフとして関根剛コーチが就任した。

「(校長と部長を兼務するのは)きちっと学校が、野球部を支えていくんだという、意志の表れです。責任教師として見守っていきたい。高山監督代行には『力を落とさずに、伝統ある野球部の火を消さないでほしい』とお願いをしました。私も足しげくグラウンドへ行って、選手の様子を間近で見てきました。検証するべし、と。1年間、新しい体制でどう、選手が活動していくかを見ていきたい」

 なお、金子前部長は3月31日付で同校を退職し、平田前監督は保健体育科教諭として学校に残ることも発表された。葛校長は「今後、二度と復帰することはない。村田監督を盛り上げていきたい」と断言し・・・

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