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訃報

関根潤三氏、死去 投手、野手、監督、解説者……。多彩な顔を持った異能の野球人

 

ヤクルト監督時代、笑顔が多いが実は短気だったという


無駄な力は使わない主義


「いいかげんがちょうどいい」

 2012年に小社から発売された関根潤三さんの最後の著書だ。内容については、あらためて紹介したいと思っているが、その中に自身が死んだあと、天国に行くと思うか、地獄に行くと思うか、という章があった。

 そこで関根さんはこう書く。

「どっちだっていいですよ。文句は言いません。だって、自分じゃ決められないことなんでしょ?

 どうぞ、お好きなところに連れてってくださいな」

 ひょうひょうとしつつ、腹の奥底に強いものを持った、関根さんらしい死生観が伝わる。

 4月9日、都内の病院で死去。93歳、老衰だった。この著書の打ち合わせのときから、記憶が飛んだりもあったようだ。苦しまず、もちろん、天国へ行かれたのだと思っている。

 旧制の日大三中時代は投手だったが、どちらかと言うとバッティングが好きで、打撃練習中、たまたま通りかかった巨人沢村栄治に「いいバッティングをするねえ」とほめられたこともあったという。

 法大では投げまくった。658イニングに投げ、41勝というからすごい。卒業後は八幡製鉄入りがほぼ決まっていたというが・・・

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