週刊ベースボールONLINE

ダンプ辻のキャッチャーはつらいよ

短期連載ダンプ辻コラム 第3回「江夏とのバッテリーはつらいよ」じゃなく、「江夏とのバッテリーは楽しいよ」

 

68年、江夏は奪三振の世界記録をつくった


江夏と編み出した三振術


 この連載のタイトルは『キャッチャーはつらいよ』だったんですね。最初の本を見せてもらうまで知りませんでした。いや、文句を言おうというわけじゃないですよ。好きにしていただいて構いません。

 ただ、つらいことより、楽しいことのほうがたくさんあったなって思いましてね。2回目は『江夏とのバッテリーはつらいよ』になってましたが、あいつとのバッテリーは楽しい思い出ばかりです。あいつのおかげで、いまだに取材してもらうことだってあるのに、つらいなんて言ったら怒られちゃいますよ(笑)。

 この間の阪神特集でダンカンさんが出てましたね(→「虎党ダンカンの熱烈トーク!僕らは、虎に飢えている!」)。僕はずいぶん前に、あの人の取材を受けたことがある。最初は「なんで、あんな地味な選手を」と嫌がったらしいですよ。ただ、「江夏のことを聞くならダンプがいい」となって、あまり乗り気じゃないのに来たらしい。でも、途中から「面白い」「面白い」を連発し、原稿にも「広岡(広岡達朗)さん、森(森祇晶)さん、野村(野村克也)さんをミックスしたような」と、くすぐったいくらい大げさな書き方をしてくれ、しばらく話題になった。う〜ん、でも、彼は僕の話のどこからそう思ったんでしょうね。今でも不思議です。

 ともあれ、今回もわが引退後の恩人・江夏の話を、もう少し続けてみましょう。

 昭和43年(1968年)、プロ2年目だった江夏は、当時の世界記録401奪三振を記録したんですが、僕が記憶しているのは・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

HOT TOPICS

HOT TOPICS

球界の気になる動きを週刊ベースボール編集部がピックアップ。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング