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廣岡達朗連載「やれ」と言える信念

廣岡達朗コラム「新型コロナが教える『自然に帰れ』」

 

西武監督時代の筆者


 新型コロナウイルスに感染した藤浪晋太郎(阪神)が退院した。梨田昌孝片岡篤史(ともに野球解説者)も病状が快方に向かっているという。まずは、よかった。

 今回、新型コロナから回復した人間は、薬で治ったと喜ぶのは間違いだ。薬とは病を根絶するわけではない。副作用もある。それより、自分はなぜ感染したかを考えるべきだ。病気をするということ自体、生活のどこかが狂っていたからだ。そのことを病気から教えてもらう視点を持たなければいけない。専門家も、こうしたら病気にならないと話すべきだ。要するに自然に帰れということである。宇宙の法則に逆らわない。太陽は東から昇って西に沈む。しかし、人類は極端にいうと、西から太陽を上げるようなことをやってきた。福島第一原発にしても、汚染水の問題を放置していたら、こちらも将来、天のしっぺ返しを食うだろう。

 私が若いころに師事した人物に思想家の中村天風(1876-1968)がいる。30歳で血を吐いた。結核を患って肺に穴が空いたのだ。病を治すために世界中を回った末に出会ったのが・・・

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