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田中大貴のMonthly Column

田中大貴コラム 『松坂世代』あの夏から21年目の延長戦 「小林宏平は選手をサポートする道を選んだ“松坂世代”のトレーナー」

 

兵庫・小野高、慶大で活躍し、東京六大学リーグ戦では早大・和田毅(ソフトバンク)と真剣勝負を演じた元フジテレビアナウンサーで現スポーツアンカーの田中大貴は、1980年生まれの「松坂世代」の1人。そんな野球人・田中が、同年代の選手たちをプロ野球現場の最前線で取材した至極のエピソードを、コラムにして綴る連載第27回です。

1997年秋に新潟県で行われた北信越大会に背番号「3」で出場した新発田農高時代の小林宏平。翌春のセンバツ切符を勝ち取った


松坂世代の裏方さん 選手たちのサポート役


 今回は趣向を変えて、松坂世代の裏方さんに注目してみました。東京ヤクルトスワローズの小林宏平トレーナーです。そんな小林トレーナーが、こんなことを話していました。

「松坂世代(の選手たち)を裏方としても見るようになってから強く感じるのは、昭和と平成の両方の時代を知っているということです。昭和に土台を築き、平成に新たな時代を作った世代ですよね。昭和の人間でもあるし、平成の人間でもある。昭和の大先輩方とも話せて、平成の後輩たちとも話せる。ここに松坂世代の良さはあると思います」

 小林氏はスワローズのトレーナーに就任して今年で8年目。プロの世界でのプレーヤー経験こそないものの、彼らをサポートする“裏方”としてプロフェッショナルな仕事に徹してきました。スワローズでは同じ松坂世代であるチーム生え抜きの館山昌平(※昨年引退。現楽天コーチ)や、ホークスからトレードで移籍してきた新垣渚(※ヤクルトには14〜16年に在籍し、引退。現在はソフトバンク球団職員)の体をケアし、第一線を走る同世代のプレーヤーたちのそばでサポート役として雄姿を見守ってきました。

「ラッキーですよ、僕なんかは。松坂世代で良かったと思います。同期たちがフォーカスされることが非常に多くて、そのときに同じプロ野球の現場にいる人間として、僕らトレーナーでもピックアップしてもらうことがあります。トレーナーの仕事や醍醐味をもっと知ってもらいたいと思っている方は、たくさんいると思います。僕であれば・・・

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