かつてサードは花形だった。
右打者が多く、内野がイレギュラーの多い土がほとんどだった時代。サードは、一番猛々(たけだけ)しい打球が来る場所だった。体を張り打球から逃げぬ勇気、一瞬の反応で飛びついての捕球、遠い距離からの強く正確なスローイング、前方の弱い打球をダッシュしてつかんでのランニングスロー……。華があるプレーが多く、仲間たちを鼓舞する言動の明るさも求められた。
このイメージを体現し、増幅させたのが、背番号3、
巨人・
長嶋茂雄である。1958年の入団年から常に球界のど真ん中にいた男だ。オーバーアクションとも言われ、守備範囲を無視して打球を追いかけ、遊ゴロどころか、・・・
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