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去りゆく男たち2020

ヤクルト・五十嵐亮太 全試合リリーフ登板 日米で築き上げた中継ぎ投手の地位

 

シーズンも最終盤を迎え、今季限りでの現役引退を表明する選手が現れている。今週は、引退会見を行った2人を紹介しよう。まずは、日米通算905試合に登板したリリーバーだ。
写真=ヤクルト球団、BBM

引退会見では、時折冗談を織り交ぜながら、終始おだやかな表情だった


 日米通算905試合。すべて救援で重ねた数字だ。10月15日、都内の球団事務所で引退会見を行った五十嵐亮太の表情は、やり切ったとばかりに晴れやかだった。

 1998年にドラフト2位で入団した五十嵐は、99年の一軍デビューからこれまで、中継ぎのスペシャリストとして腕を振ってきた。150キロを超える速球を武器とした投球で、同じく速球派左腕のリリーバー・石井弘寿(現投手コーチ)とともに“ロケットボーイズ”と称された。10年には渡米してメジャー挑戦。海の向こうでも、役割はリリーバーだった。13年からはソフトバンク入りして日本球界に復帰し、15年には、日本シリーズで古巣のヤクルトと対戦。19年には、その古巣に復帰した。「ここ数年は、ファンの方の声援に押されて、どうにかやってこられたという気持ちが強いです」と、昔と変わらぬ声援に感謝した。

 ヤクルト復帰2年目の今季は、開幕直前に下半身のコンディション不良で二軍スタートとなった。サイドスローに挑戦するなど、試行錯誤を重ねてきたが、一軍登板はない。会見の最中、五十嵐は一度も涙を見せなかった。「たくさん泣いてきちゃったから」。引退試合は、10月25日の中日戦(神宮)を予定する。意気込みを問われると、しばし考え込んで、こう言った・・・

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