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新時代を翔ける男たち SUN RISE INTERVIEW

DeNA・坂本裕哉インタビュー ルーキーイヤーの収穫「直球で勝負できないとこの先プロでは絶対にやっていけない」

 

デビュー戦で早々に初勝利を手にした左腕は、そこから一転、約2カ月のリハビリ生活を余儀なくされた。一軍復帰後は、課題を抱えながらも先発ローテに食らいつく。紆余曲折の1年目は、3連勝を含む4勝1敗(10月16日時点)。ドラフト2位ルーキーが実戦のマウンドで着実に成長している。
取材・構成=滝川和臣 写真=桜井ひとし、毛受亮介、BBM


初白星からリハビリ生活


 デビュー戦は6月25日の中日戦(横浜)だった。立ち上がりこそ初登板の硬さも見受けられたが、イニングを重ねるごとにマウンドで躍動。左打者のインコース、右打者のアウトコースへの制球が冴えわたり、5回まで無安打ピッチング。次のイニングで初安打は許したが、6回1安打無失点と好投しデビュー戦で初白星を手にした。しかし、6回に本塁へベースカバーに入った際、右足をねん挫。その後、登録を抹消されると一軍復帰まで約2カ月の時間を要した。



──右足をひねった直後にも投球を続けていましたし、これほど時間がかかるとは思いませんでした。

坂本 自分でも、もっと早く復帰できると思っていたというのが正直なところです。ねん挫が、完治までにこんなに時間がかかるとは知りませんでした。日常生活を送れるまでにはそれほど時間はかからないんですが、マウンドに立って100%のパフォーマンスを発揮できるようになるまでには、これだけ時間がかかってしまいました。階段を一段一段、上るようにリハビリを重ね、同時に他のいろいろな部分を強化させました。強くなって実戦に戻れるように、メニューに取り組みました。

──焦りはなかったですか。

坂本 ずっとありました。でも、焦っても仕方ないと言い聞かせていましたね。無理して1週間、2週間早く復帰して、また再発してリハビリ生活に戻るのはバカらしいと思ったので。しっかり治して、しっかり強化して100%の状態で再び一軍のマウンドで投げることをモチベーションに、リハビリに専念していました。そのかいあって、右足は完治しています。

──復帰戦となった阪神戦(9月8日、横浜)は、3本塁打を浴びるなど5回7失点と結果を残すことができませんでした。

坂本 ケガ明けということもあり、万全のコンディションで試合に入るという部分に重きを置き過ぎました。対戦する相手のことや、投球の実戦的な準備が甘かったですね。試合前のブルペンから、カウントを想定したコースの投げ分けや、配球の準備をしっかりやり込めていなかったのが原因だと思います。

──阪神打線への準備が足りなかった。

坂本 対戦相手と、それに対する“実戦感覚”もですね。右足が治って一軍合流前にはファームの試合にも投げていたんですが・・・

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