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ダンプ辻のキャッチャーはつらいよ

短期連載ダンプ辻コラム 第29回「ダンプ捕手講座1」

 

基本姿勢(1)


気がみなぎる捕球


 おはようございます。起きてましたか? 寝てた? もう朝9時ですよ。久しぶりにいい天気なのに、もったいないな。

 要件? 相変わらずせっかちですね(笑)。実は、きのうの試合で、いいキャッチングを見たんで、うれしくなってね。外国人投手の150キロ台後半の球をミットが動かずパチン、パチンといい音を立てて捕っていた。構えも力んでいるわけではなく、でも集中している。体全体に気がみなぎっているというのかな。

 江夏(江夏豊。元阪神ほか)の120%の球を捕っているときを思い出しました。あいつとは、ここぞのときのサインがあって、それを出すと、絶対に打たれん素晴らしい球が来た。

 ああいう球を、いい形で捕っていると、捕球音からも喜びが感じられるんですよ。キャッチャーって受け身ですよね。来た球を捕るのが仕事ですから。でも、受け身だからこそ、武道みたいなところもあります。来る球とケンカせず、すっと捕球する呼吸というのかな。

 でも、昔はネット裏からの映像でしたが、今はセンターカメラになってキャッチャーもよかったですね。マスク越しとは言え、一般の人にテレビで見てもらえるでしょ。僕らのころは背中で、しかもそれを審判が隠している。顔が見えるのは、暴投やパスボールでネット裏に転がっている球を拾うときくらいです(笑)。まさに、キャッチャーはつらいよ、でした。

 今回はダンプ流のキャッチャー術がテーマということですが・・・

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