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都市対抗野球 チームクローズアップ

【3年ぶり17回目】三菱重工広島 75年の歴史を閉じる集大成の全国舞台

 

三菱重工は各地に4チームある野球部を、来年から横浜と神戸・高砂の2チームに再編する。つまり、名古屋と広島は今季限りで歴史に幕を閉じる。4チームで唯一、本戦へ駒を進めた中国地区の名門が戦いに挑む。
取材・文=小中翔太 写真=太田裕史

1946年創部。来年は統合されるため、このメンバーで戦える都市対抗は今回が最後。並々ならぬ決意である


 本格的な球春到来を告げる直前の2月末、徳島でキャンプを張るチームに衝撃が走った。スポーツ部強化策の一環として、三菱重工業のグループ会社4社が持つ野球部を、横浜市と神戸市・高砂市の2拠点に集約することが伝えられた。名古屋と広島は統合される形で姿を消す。だが、再編により選手層が厚くなることに加え、拠点となる関東と関西は都市対抗、日本選手権の開催地域であり移動の負担も減る。強豪大学が多いため、新人採用にも有利だ。

 1946年創部の三菱重工広島はこれまで都市対抗16回、日本選手権に18回出場。79年の都市対抗では初出場初優勝を果たしている。中国地区屈指の強豪が75年の歴史に幕を閉じるこの決定は、多くの社会人野球ファンを驚かせた。突然の知らせに、主将を務める青木拓巳(関大)はこう振り返る。

「ウワサ程度では聞いてましたけど、近い将来というか、自分がやってる間は大丈夫だろうという感じだったので、まさかこのタイミングで、しかもキャプテンになってすぐだったので、すごく驚きました。何とか今年、キャプテンとして結果を残さないと、という責任感と重圧を感じました」

 ショッキングな一報には違いなかったはずだが・・・

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