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2020プロ野球総決算号

12球団ペナントレース総括 ヤクルト・序盤は2位を快走するも急失速し2年連続最下位に沈む

 

チーム一丸の姿勢は示したはずだ


 新指揮官に高津臣吾監督を据えて臨んだ2020年シーズンは、新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れるなど、開幕前からさまざまな困難に見舞われた。ただ、そんな中でも指揮官は1990年代のような「明るくて強いスワローズ」を目指し、チームづくりを進めていった。今年2月11日にこの世を去った野村克也監督が築き上げた黄金時代を再現するため、「全員で勝利を喜び合い、全員で敗因を追求できるチームづくり」を考えた。そういったチーム一丸の姿勢は徐々に浸透し、開幕から大きな連敗もなく、8月上旬まで2位を快走。7月12、13日と、2日間だけではあるが、首位にも立った。優勝した巨人から首位を奪ったのは、唯一ヤクルトだけである。

 だが、エース・小川泰弘が8月1日の中日戦(ナゴヤドーム)で初黒星を喫し、8日のDeNA戦(神宮)でも敗れると、チームは下降線をたどっていく。山田哲人が不調に陥り、打撃好調で一時はクリーンアップにも名を連ねた山崎晃大朗、勝負強い打撃で幾度もチームを劇的勝利に導いた西浦直亨のバットが湿り出すと、投打がかみ合わなくなる。安打を量産した青木宣親や、三冠王に迫る成績を残した若き四番・村上宗隆は勝負を避けられ、なかなか得点できない。

 石川雅規や小川、高梨裕稔スアレスが粘りの投球を見せても・・・

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