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ダンプ辻のキャッチャーはつらいよ

連載ダンプ辻コラム 第44回「名人芸だったキャッチャーフライのヘソキャッチ」

 

外角低めを覚え勝てる投手になった江夏


三振を取るのに大切なこと


 この間、You TubeでトクさんTVを見ていたら新庄(新庄剛志。元阪神ほか)が出ていました。そこで言っていたのは、遊び心の大切さです。僕もよく遊びって言うけど、プレーでのミスは大抵ガチガチになって余計な力が入ったときに出ます。手を抜くという意味じゃないですよ。半分、遊びくらいの開き直った考え方をしていると、思わぬアイデアが出て、びっくりするくらい、いいプレーができることがある。それにしても新庄は楽しそうに体を動かしてましたね。きっと野球が好きで好きでたまらんのでしょう。

 前回は愛知出身の先輩・石川緑さん(中日─阪神)に「長くやりたかったら、若いピッチャーを育てろ」と言われた話をしましたよね。今思えば深い言葉でした。昭和43年(1968年)、最初にそうなったのが江夏(江夏豊)ですが、あいつのおかげで、たまにだけど今でも取材を受けたりする。50年近く続いているわけですから、ありがたいものです。

 あの年、確か最初は岡山で先発初出場だったんですよ(4月6日広島戦)。奥さんの具合が悪いとかでヒゲさん(辻佳紀)が遠征に来られないことになり、僕がチャンスをもらい、村山実さんと組むことができた。監督の藤本(定義)さんがどう見てたか知りませんが、半月くらい後かな。江夏が投げたとき、3回くらいまではヒゲさんがキャッチャーで、江夏がちんたらやっていたら、「ダンプ、お前行け」って、なぜかピッチャーじゃなく、キャッチャーを代えた。

 そこから・・・

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