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裏方お仕事奮闘記

ソフトバンク球団職員・西田哲朗 最も身近な“応援団” 「ホークスの素晴らしさを一人でも多くの方に知ってもらいたい」

 

2021年シーズンも期待される新戦力の台頭。だが、それは選手だけにとどまらない。チームを陰で支える球団スタッフの新戦力にスポットを当てた新連載。第1回は、昨季まで内野手としてプレーし、今年からソフトバンクのチーム広報となった西田哲朗さんだ。立場は変われども、チーム、仲間への深い愛は変わらない。
取材・文=菅原梨恵 写真=湯浅芳昭

チーム広報/1年目


充実で濃い3週間を経て


 楽天での8年を経て、トレードで福岡の地へ。昨季限りで戦力外を言い渡されると、翌日には球団から「チーム広報」の打診があったという。さまざまな選択肢を含めて考え抜いた末、大好きなチームへの恩返しを決めた。

 戦力外を受けたら引退しようというのは、自分の中では決めていました。2017年オフにトレードでホークスに来ましたが、チームの魅力を肌で感じて「ここで終わるなら本望やな」と。ただ、自分1人の力だけで野球をやってこられたわけではないので、まずは「ひと区切り」とオブラートに包んだ表現をさせてもらって、球団からの打診に対しても少し時間をもらいました。

 このコロナ禍で早く結論を出さないといけないとは思っていましたが、正直、チーム広報の仕事がどういうものか分かっていなかったこともありましたし、それ以外にもたくさんのことを知らないといけないなと思ったんです。決めるまでは3週間ほどありましたが、選手会が主催するセカンドキャリアの研修会に参加したり、いろいろな知り合いを通じて仕事の話をしてもらったり、起業の話をもらったり。本当にたくさん声を掛けていただいて、いろいろな職の話を聞いて、世の中って広いなと思いましたね。

 今まで野球しかしてこなかった自分にとって「こういう可能性もあるな」とか「こういうことがやってみたいな」とか好奇心をくすぐられるものも多かった。実際、自分の中ではチャレンジしてみたいという思いのほうが強かったりもしたんですよね。もっと昔からいろいろと勉強しておけばよかったなあと思うくらい(笑)、たった3週間ですが、充実した濃い時間でした。

 でも最終的な決断を下すにあたっては・・・

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