昨年、固定できなかった日本ハムの遊撃レギュラー候補の筆頭に挙げられているのが平沼翔太だ。チャンスをつかむか、手放すかを決めるのは自分次第。23歳の若者が悲壮感すら漂わせながら、今季に挑む胸の内を語った。 取材・構成=滝川和臣 写真=高原由佳、BBM 激戦区の遊撃手争いレギュラー獲得の武器
今年の日本ハムの春季キャンプは、なかなか練習が終わらない。清宮幸太郎ら2021年に懸ける若手選手が、日が暮れるまでボールを追いかけユニフォームを汚していた。その中でも、特に目の色を変えてバットを振り、特守をこなしているのが平沼翔太だ。ここ数年は、チームの将来を背負う遊撃手候補として期待されながら、ポジションをつかみ切れていない。6年目の今季は自身で「ラストチャンス」と位置づけ、決意と覚悟を持ってレギュラー獲りに挑む。 ──対外試合3試合で8打数5安打、打率.625としっかりと結果を残しています。
平沼 結果よりも内容ですね。一打席、一打席、意図を持ってバッターボックスに入ることができています。今のところ、それが結果につながっていると思います。継続しながら、もっと上を目指してやっていければと思っています。
──盗塁を仕掛けるなど積極的な姿勢も目につきます。
平沼 練習試合のこの時期は、ノーサインで「いける」と思ったらスタートを切っています。僕自身、チームの中では走らなきゃいけない選手ですし、沖縄に来てからはコーチと一緒に映像をチェックしながら走塁を研究していて、試合の中で試行錯誤しながらモノにしようとしています。いい走塁がシーズンでも出せるように、失敗してもいいからたくさん走っておこうと。
──キャンプからここまで、順調に来ているようですね。
平沼 メニューをしっかりこなせています。昨年は・・・
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