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ダンプ辻のキャッチャーはつらいよ

連載ダンプ辻コラム 第45回「昔のキャッチャーはもっと自分で考えた?」

 

いつも質問に答えてくれた南海・野村兼任監督


江夏のど真ん中棒球の意図


 そう言えば、巨人の田口(田口麗斗)が右太もも裏の張りで、キャンプから帰京しちゃったらしいですね。せっかく、この連載でほめたのになあ……。ほめられて張り切り過ぎたんですかね。え、たぶん、読んでない?編集者がそれを言っちゃダメでしょ(笑)。もっと自信を持ってくださいよ。それに読んでいると思ったほうが楽しくないですか。

 昨年の田口を見ていたら、いいときは、昔の江夏(江夏豊阪神ほか)みたいだった。股関節をうまく使い、余計な力の入らん投げ方ですね。あれをやっていたら、だんだん、打者の打ち気を見ながら投げられるようになるかと思ったんですよ。

 前も話しましたが、2年目(1968年)の江夏が、僕のサインを無視して、ど真ん中に、ほんと打ってくださいみたいな球を投げるときがあった。こっちは毎回、心臓が止まりそうです。あいつに「なんでそんな球を投げるんだ」と言ってもニヤニヤするだけ。ただ不思議なことに、それが打たれたことがなかったんです。

 僕にとっては高校(享栄商高)の先輩でもある大投手の金田正一さん(巨人時代)にたまたま会ったときに聞いてみたら「辻、100勝以上するピッチャーは打者の打ち気が読めるんだ」と言われ、なるほどなあ、と。確かにあいつ、・・・

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