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廣岡達朗連載「やれ」と言える信念

廣岡達朗コラム「プロ野球は守られ過ぎている。それが問題だ」

 

現役時代に一級品の守備を見せたロッテ小坂誠。スライディングをかいくぐってのジャンピングスロー


 最近はどの競技でも映像によるリプレイ検証が当たり前になった。

 映像を主役にしてしまったら死に体、生き体という概念はゼロになってしまう。例えば私が好きな大相撲。死に体の力士を負けにすべきなのに、攻めている力士の体がコンマ何秒早く土俵に着いたからと行司差し違えになる。あれは間違いだ。死に体というのは勝負の体をなさない。そこを見極めるために、土俵回りの勝負審判は目を凝らしているのではないのか。

 野球にしても同じだ。微妙な判定のたびにリプレイ検証と称して審判団が映像を繰り返し見た結果、最終ジャッジが下される。これでは真の審判は育たない。映像を盾にとられたら監督も文句を言えない。納得できない。昔は審判の判定に監督が「どこを見てるんだ、コノヤロー!」と抗議したものだった。それがいまや映像サマサマだから、人間の感情がむき出しになるエキサイティングなシーンは見られなくなった。グラウンドに熱が生まれるはずがない。

 判定に付随していえばもう一つ、・・・

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