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Power Push 2021 令和に輝く若き才能たち

オリックス・宮城大弥インタビュー 前例なき投手を目指す次代の左腕エース

 

最速153キロの直球を制球良く投じ、緩急も自在に操る左腕の理想は、「今までにいないような投手」だ。1年目の昨季終盤にプロ初勝利を挙げている19歳は、今季、開幕先発ローテ入りが確実で開幕2戦目の登板が濃厚。飛躍の2年目へ。次代の左腕エース候補は確かな意識を胸に新シーズンに挑む。
取材・構成=鶴田成秀 写真=佐藤真一、BBM
※記録は3月19日時点


2年目ゆえの“準備”


 昨季の経験を生かしている。高卒2年目ながら開幕先発ローテ入りを手繰り寄せたのはキャンプで取り組んだシーズンへの“準備”があったから。オープン戦2試合で計10回1失点の安定感を呼んだ

──2年目のシーズンが始まります。

宮城 今年は昨年とは違って、いろいろと準備をして迎えられる感じです。やっぱり1年目は何も分からず、キャンプも慌ただしく終わった感じだったのですが、今年は昨年1シーズンの経験を生かせた。先輩たちとも、いろんなコミュニケーションを取って、自分がやりたかったことに取り組めて、思いどおりのキャンプを過ごせました。

──やりたかったこと、というのは。

宮城 2つあるんですけど。まず1つは、セットポジションでの投球です。それが昨年1年を通してダメだった部分。ワインドアップのときよりも、フォームもボールも、安定しないというか。フォームが安定しないから投げるボールも安定しなかったんです。特にバランスが悪いと思っていたんですけど、その理由を考えると、自分のリズムで投げられていなかったんですよね。ランナーがいるから当たり前なんですけど、その中でも自分の間合いというか、自分のペースになれなかった。慌ててしまうというか……。

──気持ちの面が大きい、と。

宮城 そうですね。なので、いつも想定するようにしたんです。ブルペンで投げるにしても、ただ投げるんじゃなくて、しっかりとケースを考えて。ランナーがいる場面だと思って投げていたんです。

──ケースと一口に言っても、いろいろな場面が考えられますが、中でも意識したのは、どんな状況でしょうか。

宮城 まず一塁の場面。次に二塁。そして一、二塁です。

──3つのケースを想定した意味は。

宮城 共通しているのが・・・

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