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Power Push 2021 令和に輝く若き才能たち

ロッテ・鈴木昭汰インタビュー 強気のドライチ左腕「まだ1年目。失敗も成功もしていない。だから、今までのスタイルを変える理由はない」

 

ワインドアップからグラブを高く上げ、左腕からボールを繰り出すと、勢いよく左足を蹴り上げる──。最速153キロの直球と投じるボールだけでなく、ドライチ左腕の投げっぷりは豪快だ。強打者を相手にも臆することなく直球主体の強気の投球で開幕から好投。ただ、自身の投球に対する考えを聞けば、マウンドでの姿とは対照的に冷静な一面が見えてくる。
取材・構成=鶴田成秀 写真=高原由佳、BBM


結果がすべてだからこそ


 開幕から4試合で好投も白星なし。待望のプロ初勝利を挙げたのは、5度目の登板となった4月25日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)だった。だが、求めるのは自らの白星に限らない。結果がすべてだからこそ、こだわるのは内容であり、試合を作ることだと言う。

──開幕先発ローテ入りを果たし、好投を続けています。収穫も多いのでは。

鈴木 調子も上がってきて、充実してきています。収穫というほどではないんですが、いろんな経験ができているのが一番。1年間投げていく上で、そういった経験を生かしていきたいんです。先発として投げていく上で、6イニング以上は投げて試合を作っていきたいので。

──6イニング以上となれば、2度の5回降板は不本意だったのでしょうか。

鈴木 もっと投げられるようにならないとダメだと思っているので。5回で交代した試合はムダなランナーも出してしまって球数も増えてしまった。そういうところをなくしていけば、もっともっと長いイニングを投げていけると思うんです。

──では「調子が上がってきている」と感じているのは、どのあたりですか。

鈴木 自分のスタイルである真っすぐで押していけるようになったことです。もともとキャンプでのプルペンでは、自分の中ではしっくりきていなくて。オープン戦では抑えられましたが(2試合で計9回2失点)、納得いくボールではないというか。うまく説明できないんですけど、何かしっくりきていなかったんです。だから正直、不安で。このまま開幕して大丈夫なのかな……と思っていたんです。

──やはり調子のバロメーターは“真っすぐ”になるのですね。

鈴木 僕は真っすぐを軸とするピッチャーなので。真っすぐが良くないと、変化球も生きてこない。オープン戦では、その真っすぐが走っていないというか、自分が納得するピッチングができていなかったんですよね。

──真っすぐが走っているかどうか、感覚的な部分もあると思いますが、自分の判断基準は何になるのでしょうか。

鈴木 空振りを取れる取れないもありますが、バッターが・・・

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