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田中大貴のMonthly Column

田中大貴コラム 『松坂世代』あの夏から23年目の延長戦「2021年、残ったのは松坂大輔と和田毅」

 

兵庫・小野高、慶大で活躍し、東京六大学リーグ戦では早大・和田毅(ソフトバンク)と真剣勝負を演じた元フジテレビアナウンサーで現スポーツアンカーの田中大貴は、1980年生まれの「松坂世代」の1人。そんな野球人・田中が、同年代の選手たちをプロ野球現場の最前線で取材した至極のエピソードを、コラムにして綴る連載第36回です。

[写真は2020年の松坂大輔]


松坂世代はついに2人に


 昨季限りで引退をした久保裕也(現楽天コーチ)が昨年末のインタビューでこんな話をしてくれました。

「松坂世代で最後まで残るにふさわしい2人が生き残ってくれました。高校球界を代表し、松坂世代という言葉を作ってくれた松坂大輔。そして大学球界を代表し、大学での松坂世代を広めてくれた和田毅。この2人は僕にとっても特別な存在でした。2人とも投手であり、しかも右と左。松坂世代を築き上げ、高校からプロへ行った松坂と、大学からプロへ行った和田。彼らが最後、プロの世界で今年もプレーすることは松坂世代にとって意味があると思うんですよね」

 幾度のケガを乗り越え、手術を乗り越え、育成枠も経験した松坂世代の不死鳥と呼ばれる久保。僕の中では、もしかすると彼が松坂世代では最後まで現役を続けるのではないか? と思う時期もあったほどです。体が強く、精神的にタフ。そして何よりも野球を、ピッチャーというポジションを愛していました。真っすぐの球速も、年齢を重ねて上がっていたと言います。不撓不屈(ふとうふくつ)とは久保のような人間のことを表する言葉とも思っていました。しかし、2020年はその久保が引退を表明。楽天でチームメートとしてプレーした渡辺直人も引退。日本ハム實松一成も引退を決断する1年となってしまいました。

 98年の夏から23年目。21年の松坂世代の現役は、埼玉西武ライオンズの松坂大輔と、福岡ソフトバンクホークスの和田毅。一時は100名以上いた松坂世代のプロ野球選手は、ついにこの2人だけとなりました。

 今から20年ほど前、松坂世代が続々とプロの世界へ進む状況が続いたとき、多くの野球評論家たちが・・・

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