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エースに問う。

日本ハム・上沢直之インタビュー 理想の投球を追いかけて「(開幕2戦は)技術的な面でしっくりきていない部分があって、思ったようなボールが投げられなかった」

 

パワーピッチが主流のパ・リーグにおいて、卓越した投球術で勝ち星を積み重ねてきた。プロ10年目の今季は、有原航平(現レンジャーズ)に代わってエースと呼べる存在となった。開幕からチームを支え、6月18日のソフトバンク戦(PayPayドーム)では、9回1失点127球の熱投で日本ハムに今季初完投勝利をもたらした。孤軍奮闘する右腕は今、何を思いマウンドに上がるのか。(インタビューは6月11日に実施、文中の成績も同様)
取材・構成=滝川和臣 写真=BBM

6月18日のソフトバンク戦(PayPayドーム)、今季チーム初完投で6勝目。1点リードの9回二死一、二塁のピンチも気迫で乗り切った。10戦連続QSを達成[写真=湯浅芳昭]


まさかの開幕2連敗 何が起きていた?


──6月8日の阪神戦(札幌ドーム)では7回2安打2失点。今季最多129球を投げ、粘りの投球でした。

上沢 最初は思ったようなボールが投げられなかったのですが、そういう中でも試合はつくらなきゃいけないですし、1イニングでも、1人でも多く投げたいなと思っていました。終盤はしっかりと持ち直すことができてよかったです。

──交流戦が終わりレギュラーシーズンが再開しますが、ここまでを振り返って率直な感想は。

上沢 まだ自分の中でしっくりくるような感じで投げられていないのが、正直なところです。開幕して2試合は負け投手となりスタートでつまずきましたが、それでも今はようやく見られる数字(5勝2敗、防御率3.00。6月11日時点)になってきました。

──昨オフには、有原航平投手がメジャーへ。昨季チーム最多8勝タイのバーヘイゲン投手も来日が遅れました。そうした中、開幕投手に指名され責任を感じていたと思います。

上沢 僕が期待されている数字を出せなかったらまずいな、という思いはずっとありました。開幕戦に関しても自分がやってやるとは思っていました。

──開幕2戦は6失点、5失点で負け投手に。何が起きていたのでしょう。

上沢 う〜ん……何というか、技術的な面でしっくりきていない部分があって、思ったようなボールが投げられなかったというのはあります。変化球ではフォークの精度が今一つよくなかったです。

── キャンプでは体重移動を意識したり、試行錯誤されていました。しっくりこなかったのは、そうした部分ですか。

上沢 そうですね。いざ公式戦の緊張感だとか、実戦の強度で投げるとなったときに、自分の中で納得したボールがいく確率が少ないなと感じていました。

──今一つだったフォークの精度に対して、どう対応していきましたか。

上沢 これまでフォークを投げるときは、ずっと腕を振ることを意識してやっていました。真っすぐよりも強い腕の振りです。ところが、今年に関してはどうしても高めに抜けてしまうことが多かった。そこで、逆転の発想で腕を振らないようにしてみたんです。真っすぐよりも腕を振らずに、とにかく低めに投げることに意識を変えてみた。そうしたら、ボールの落ちもよく、なおかつスピードもそれほど落ちなかったんです。打者の反応も上々。それ以降はフォークの精度がぐっと上がり、コントロールできるようになりました。それが今の成績につながっているのかなと思います。

──「腕を振らない」とは、一般的な考え方とは真逆です。

上沢 そうですね、普通はとにかく「腕を振れ」と教わりますからね。打者の目線からも腕を振ったほうが対応しづらいと。でも・・・

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