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平成ドロップ【ヤクルト編】

オヤジたちの深堀りTALK 平成ドロップ 第1回「ヤクルト優勝おめでとう!」

 

ついに時代は昭和から平成へ!高津臣吾監督のヤクルトのリーグ優勝を記念し、「昭和ドロップ!」の新シリーズはヤクルト編だ。高津臣吾監督とは現役時代から仲の良い内藤尚行さんと川崎憲次郎さんの登場だが、この2人、プロでの活躍はほぼ平成。昭和ではなく「平成ドロップ!」としてお届けしよう。サダさん、またしばらくタイトルを(半分)お借りします!
構成=井口英規

優勝を決め、ファンの声援に手を振る高津監督[右端]


ウエート・ルームの鏡でみんなが歌番組の練習


──この企画は巨人広島とやってきましたが、3人が恒例だったんで、飯田(飯田哲也)さん(野村ヤクルトの名外野手)にも声を掛けたんですよ。2回目のワクチンの翌日だからと断られちゃいましたが。

内藤 副反応はよく聞きますしね。よかったかもしれないですよ。飯田の哲ちゃんが来たら収拾がつかなくなるかもしれない(笑)。すごい話を出してきますから。

川崎 テレビ番組ならピーピーばかりになりそうですよね(笑)。

──それも楽しみです(笑)。今度また3人に声を掛けますので、よろしくお願いします。ちなみに、今さらながらですが、お二人は仲いいんですよね。

内藤 そこから来ますか!(笑)。大丈夫です、僕らは「カルガモ隊」ですから。憲次郎と、あと加藤博人ですね。

川崎 関根(関根潤三)さん(1989年までの監督)が言い始めたんですよね。1年目、僕らはギャオス(内藤さんの愛称。いつもギャーギャーうるさいからついたと言われる)の後ろにずっとくっ付いていたから(カルガモの子どもは親の後ろに一列でついていく習性がある)。

──2人の2ショットを探していたら、こんな写真ありました(下の写真)。

川崎 おお! 懐かしいな。

内藤 12球団対抗歌合戦ですね。確か88年は「仮面舞踏会」(少年隊)を歌ったと思うけど、これは何年かな。

川崎 トシちゃん(田原俊彦)もありましたよね。

内藤 「抱きしめてTONIGHT」ね。一度、ヤクルトが優勝したときがあって、決勝は古田(古田敦也)君が「浪漫飛行」(米米CLUB)を歌ったんじゃなかったかな。あと、「100%…SOかもね!」(シブがき隊)とか「ケジメなさい」(近藤真彦)はすごく受けた記憶があります。

川崎 この衣装はたぶんザ・タイガースですよ。「色つきの女でいてくれよ」じゃないですか。当時の寮のウエート・ルームに大きな鏡があって、収録の前はみんなで振りの練習をしてましたよね。

かつてオフのプロ野球選手の歌番組が人気だった。上は古田敦也さん[左]とともに“何か”を歌う内藤さん[右]、川崎さん[中央]。下はそのシーンの再現だ


──内藤さんの取材は、2年前(19年)、亡くなられる前の野村克也監督と池山隆寛さんと一緒の座談会以来ですが(「平成スポーツ史プロ野球編」)、あのときは少しヒヤヒヤしました。野村さんが少しムッとしていたときがあったんで。

内藤 そうでしたっけ?

──内藤さんが「監督、そうだよね」とかタメ口で言ってたとき、野村さんの目がちょっと怖かった(笑)。

川崎 ギャオスだけですよ、野村さんに、そんなふうに話しかけられるのは(笑)。そう言えば、野村監督に「お小遣いちょうだい」と言ったこともありましたよね。

内藤 ハハハ、あったね。ドラゴンズ時代の監督、星野(星野仙一)さんにも言ったことある。みんなびっくりしていたけど、いきなりじゃないですよ。その前にいろいろあってからですけどね。

──エンジンかかりそうなところですみませんが(笑)、おととい(10月26日、横浜のDeNA戦)、ヤクルトが優勝しています。最初はマジメバージョンでヤクルトの強さの分析といきましょうか。

内藤 任せてください! 僕は開幕前、今年のヤクルトはピッチャーが足りない。打って打って打ちまくるしかない、という話をしたんですよ。実際、始まってしばらくは、うまく回ってなかった。抑えが崩れ、奥川(奥川恭伸)君も過保護に使ってたし(笑)。ただ、中継ぎというのが武器になってましたね。そこで踏みとどまっていた。あれ、今年は違うぞと思ったのは、石山(石山泰稚)を抑えから早々に見切ったことです。マクガフを抑えにし、石山は一度休ませ、復帰後も中継ぎにした。あと終盤、清水(清水昇)を(ベンチから)外したこともありましたよね。いたらいたで使いたくなってくるし、選手もいくら「きょうは使わない」と言われても、リラックスできないでしょ。これは高津君の選手時代のリリーフ経験から来るものですよね。

──高津監督のマネジメント力ですね。

内藤 そうですね。先発も10勝投手は出せませんでしたけど、リリーフも含め、ピッチャーを酷使せず我慢したからでもあります。今、思えば・・・

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