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北海道日本ハムファイターズ TEAM REPORT

BIGBOSSのキャンプ総括 サプライズとともに浸透した“厳しさ”「気持ちがある選手は上げるし、そういう気持ちがない選手は下げる」

 

BIGBOSSこと新庄剛志監督が話題を振りまいた日本ハムの春季キャンプ。三輪バイク、BIGBOSSSTAGEといったパフォーマンス以外にも、常識にとらわれない独自のアプローチでチーム改革を目指した。新指揮官が奔走した約1カ月の成果を検証する。
写真=高原由佳

「あっという間だった」と新庄監督が振り返る春季キャンプ。選手は濃密な1カ月を過ごした


「練習を試合のように」


 新庄剛志監督は春季キャンプ打ち上げとなった2月28日、充実感たっぷりに振り返った。「ユニフォームを着て、タイガースから何十年もキャンプをやってきたんですけど、今年のキャンプはマジで5日間ぐらいのキャンプでした。早かったぁ」。周囲の球団スタッフも同様の感想を言っていたという。「ということは、楽しかったということだと思う」と、手応えを感じた4週間だった。

 キャンプ初日からBIGBOSS流が全開だった。いきなり二軍キャンプ地の沖縄・国頭を視察。しかも、一軍キャンプ地の名護からの移動は三輪バイクでド派手に登場した。キャンプ前に一軍の名護をBIG組、二軍の国頭をBOSS組と命名。監督就任直後から横一線の競争であることを強調してきた。BOSS組からスタートしたことで、選手は新庄監督の本気度を実感しただろう。

 その初日から、目指す野球が垣間見えた。グラウンドでは野手陣に走塁を直接指導。ブルペンでは投球練習をしていた上原健太に「(開幕戦が行われる)PayPayドームのイメージを持って投げろ」と助言。外野手にも熱心に直接指導する姿があった。これらすべて、キャンプ中に新庄監督が選手へ言い続けて意識させてきたことだ。

 走塁改革は三塁ベースを回る際のコーナリングなどを自ら実演する細かい指導から、臨時コーチとして武井壮氏や赤星憲広氏を召集。走り方、ベースランニングの技術、盗塁技術、スライディングの仕方などをたたき込み、走塁で点をもぎ取るという姿勢を植え付けた。ちなみに赤星氏の指導はバッテリー陣に対して盗塁阻止の面からもレクチャーをしてもらった。こんなところも抜け目がないのがBIGBOSSだ。

 次に・・・

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