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昭和ドロップ

オヤジたちの深堀りTALK 昭和ドロップ 第23回「2022年セ・リーグ大展望!」

 

みんなが待っていた? 超不定期の人気連載「昭和ドロップ!」。今回もおなじみの3人に都内日本料理屋にお集まりいだたき、2022年の野球界を毒と愛たっぷりに展望してもらった。まずはセ・リーグからだ。(取材は3月15日のお昼どき)
構成=井口英規


12回制でまったく変わる?


定岡 パー、パー(手を握っては開くポーズをし、笑顔で部屋に入ってきた)。

篠塚 何ですか、それ。

定岡 今日のテーマはたぶん順位予想でしょ。家を出てから、ずっと考えていて今はパ・リーグに差し掛かったところなんだ(笑)。

──さすがサダさん。察しがいい(笑)。今回は恒例のシーズン展望からお願いしたいと思っていました。では、その前に3人の写真を撮らせてください。

定岡 今回はどんなポーズがいいかな。いつも一緒はつまらないでしょ。

──小道具も準備しました。

定岡 お、これは懐かしいな(写真のようにサダさん、シノさんが表紙の「JAMJAM野球界」とマキさんのベースボールアルバム。ちなみにJAMJAM野球界は80年代に発行していた小社のアイドル雑誌風の野球雑誌)。

槙原 ちょっと見せてもらっていいですか。……みんな若いな。あれ、岡田(岡田彰布)さん(阪神)が読者の女性とデートしていますよ(笑)。昭和ですねえ。

──まずセ・リーグを前年の順位順にやっていきましょうか。

定岡 ヤクルトからですね。去年がそうでしたが、このチームは期待されてないときに何かやるんですよね。

──じゃあ期待が集まる今年は……。

定岡 連覇というのはやっぱり難しいと思いますよ。2015年に優勝した次の年も5位でしたしね。でも、僕はあのときみたいには落ちないと思っています。去年は物語をつくりましたよね。最下位からリーグ優勝して、日本シリーズで名勝負をして日本一になるという。勝ちパターン、優勝の喜びも知ったわけですし、それがマイナスには出ないと思うんですよ。優勝は分からないけど、Aクラスには推しています。順位はまだ言いませんけどね。シノはどう?

篠塚 去年は前年最下位ということもあったんで、どうなるかと思ったけどね。

定岡 心配してたの? 珍しいね(笑)。

篠塚 高津(高津臣吾監督)とは、息子に僕が(野球を)教えていた縁もあったんで。

定岡 え、ほんと!

篠塚 高津そっくりでね。父親の存在もあったんでしょうが、息子2人とも大学まで真剣にやっていました。そういう縁もあって、高津が監督になったときは頑張ってほしいなと思って見ていた。現有戦力では大変だろうなって思いもありましたけどね。去年は「今年は勝負です」っていう話もしていて、最初は心配しながら見ていたけど、中盤から投打が安定し、戦力も整ってきて、もしかしたら後半は面白いかなと思っていたら、いつの間にか日本一になった感じですね。

槙原 さすがシノさん、意外なところに情報網がありますね。オリックスの杉本(杉本裕太郎)を教えたり。

篠塚 杉本は青学(大)時代にね。

定岡 高津監督は我慢強かったよね。奥川(奥川恭伸)を10日以上空けて使ったりさ。苦しい時期は中6日で使いたくなったとは思うんだけどね。先発、リリーフと投手の使い方はもちろん、野手も含めてうまかったし、そういう我慢強さは今年も健在じゃないかな。

ヤクルト・高津監督の我慢強さは健在


篠塚 一番怖いのはやっぱり選手のケガですよね。首脳陣がこういう形でいこうと考えていても、途中でケガされると狂っちゃう。そういうときに代わりの選手がどれくらいいるかじゃないですか。

定岡 オスナサンタナの外国人2人が残ったのは大きいよね。去年はまだ、日本球界に慣れてないところがあった。伸びしろがあると思うしね。

篠塚 ただ、今年はどうかな、はあります。ヤクルトは、まだまだ完成したチームではないですからね。

定岡 その言い方はAクラスに入れてないな(笑)。順位予想はのちほどということで、ってベーマガさん勝手に段取り決めちゃってゴメン(笑)。

篠塚 順位予想はいいですけど、今年は全体的にどこがどうだということがまだ把握できないんですよね。始まってから予想したいくらい(笑)。

定岡 そこを予想するのが面白いんだよ。

篠塚 まあ、優勝かどうかは別にして、今年もヤクルトに期待はしてますよ。

槙原 僕はちょっと違って……。

定岡 出た、出た。マキはテレビの討論番組みたいに、いつも話の流れをうまく変えてくる(笑)。

槙原 去年までは9回までの野球だったんで(2021年は新型コロナウイルス感染症対策により延長なしの9回打ち切りで実施)、なんとかマクガフや清水(清水昇)とかでうまく逃げ切っただけであって、あと3イニング延びたときにどうなるかは分からない。去年もリリーフがバタバタしながらのやり繰りでしたしね。

篠塚 今年は全チームそうじゃないかな。

槙原 ヤクルトも清水はいいとしても、マクガフがちょっと怪しいし……。

定岡 清水も去年、あれだけ投げて(72試合登板)どうなるかだよね。リリーフは1年置きになることも多いから。

槙原 去年の勝ち方が今年そのままできるかと言ったら、そうではないと思うんで、引いて考えなきゃいけないでしょうね。打線は塩見(塩見泰隆)ら若いバッターがいて、外国人がいて変わらずいい。心配なのはピッチャー陣の質量ですね。

──9回と12回では野球が全然違ってくるでしょうね。

槙原 そりゃあ、全然違いますよ。出すピッチャーが違ってきますから。

篠塚 野手の使い方も変わってくる。どんどん代えていきたいけど、我慢しなきゃいけないときもあるし、今年は首脳陣が大変だと思うね。

定岡 ヤクルトは規定投球回数投げた先発ピッチャーが去年いなかったでしょ。延長があるとなれば、先発は5回じゃなくて最低6回は投げないといけないしね。

槙原 去年の考え方とはまったく違ってきますね。投手力がすごく大事になるシーズンかなと思います。

矢野監督辞任発表でどうなる?


──昨年2位の阪神はどうでしょう。

槙原 スアレスがいたら、阪神優勝と予想するんですけどね。

定岡 後ろは誰にするの?

槙原 新外国人のケラーを獲ったんですけど、僕はまだピッチングは見ていません(この日が初登板だった)。

──岩崎(岩崎優)の抑えはどうですか。

定岡、槙原 いやいや、それはない!

定岡 岩崎は中でしょ。そうじゃないと安定しない。

槙原 生きのいい若いピッチャーが何人かいるんだけど、すぐはまるかどうかは分からないですしね。

篠塚 阪神に限らず、今年は、後ろに3人はしっかりしたピッチャーがいないとキツい。あとはその次のレベルのピッチャーかな。勝ちパターンにつなぐところもそうだし、9回に同点にされたあとをどうするかも重要だよね。

定岡 去年以上にベンチワークが大事になってくるのは間違いないよね。延長があるからと考え過ぎて・・・

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