開幕から20試合を消化して3勝のみ。優勝候補の一角だったはずの阪神が、まさかの敗戦、敗戦、敗戦。完封負けに、サヨナラ負けと負の連鎖が止まらない。一体、タイガースに何が起こったのか――。 文責=編集部 ※成績は4月17日現在 不安要素がそのまま露呈
いくつかの「不安要素」を抱えて開幕を迎えたのは間違いなかった。それら一つひとつが掛け算のように絡み合い、見積もっていた以上に大きな問題へと膨れ上り、プロ野球史に残る過酷なものとなってしまった。
その後の運命を左右する、大きな決断の一つを矢野(
矢野燿大)監督が明かしたのはオープン戦終盤の3月22日の夕方だった。午前中から甲子園室内での一軍全体練習を見守った指揮官は、その足で、3日後に迫った
ヤクルトとの開幕戦の舞台である京セラドームへ向かった。昼過ぎに始まる二軍練習試合、
オリックス戦を視察するためだった。
この日は新外国人の
ケラーが登板を予定していた。新型コロナウイルス感染防止による入国制限の影響で来日が3月6日までずれ込んだケラーは、急ピッチで調整を進めたもののオープン戦登板は2試合にとどまった。そこで22、23日の二軍戦で「連投テスト」を行い、開幕からクローザーを担えるのか否かの最終判断が下される見込みだった。
結果は1イニングを投げ無安打無失点1四球。最速150キロ台後半まで出るという真っすぐは・・・
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