週刊ベースボールONLINE

ZOOM UP INTERVIEW 新天地での新たな挑戦

ソフトバンク・又吉克樹インタビュー 自分ができることを 「『便利屋』は自分の唯一無二のもの」

 

入団から8年間を中日で過ごした右腕は昨オフ、国内FA権を行使した。その結果、新天地に選んだ福岡の地。セ・リーグからパ・リーグへ。さまざまな違いを感じる部分もあるが、「便利屋」としての生き様は変わらない。
取材・構成=菅原梨恵 写真=湯浅芳昭、BBM

勝ちパターンの一角としてはもちろん、自身のSNSを使った“広報”としても、すっかりチームになじんでいる


持っているものは還元


 12月18日に行われた入団会見から早4カ月。愛知から福岡に拠点を移してスタートした又吉克樹の新たな野球人生は、私生活も含めて「順調に過ごせている」と語る。開幕からチームとともにいい流れに乗り、あとは自分の力がどこまで通用するのか。新たな引き出しも増やしながら、登板を重ねている。

──3月26日の日本ハム戦(PayPayドーム)でホークスデビューを果たしました。これまでのシーズン初登板とは何か違う感覚はありましたか。

又吉 だいぶありましたね。まずユニフォームが違いますし。マウンドに行くまでの雰囲気や、それこそ朝起きてから球場に行くまでも全然違っていました。そういう意味ではルーキーのときほど緊張はしなかったですけど、新しい1年が始まるなと思っていましたね。

──3点差の8回にマウンドに上がり、1イニングをしっかり抑えました。

又吉 オープン戦で投げられたことが大きかったですね。新型コロナで出遅れた部分がありながら、それでもやれることをやって開幕に合わせられた結果、ゼロで抑えられた。ホッとはしました。

──出遅れの影響というのはあったのでしょうか。

又吉 このぐらいの投げる量でいいのか、走る量でいいのか、不安に思うこともありましたね。量的なもので言えば、今までの半分以下になっていたので。特に投げる量に関してはかなり減った。僕の場合、毎年春のキャンプで1000球を超える程度投げ込むんですよ。それが今年は300か400だったので。そうなるとフォーム的な部分でも、「この球数で固められるのかな」というのは正直ありました。ただ、実際にやってみると、その球数しか投げられないというのが自分の中にあったので、より集中してやれたんじゃないのかなと。逆に「あれくらいの球数でもいけるんだ」「こういうやり方もあるんだ」って、1つの指標として自分の引き出しになったと思います。

──まだそれほど対戦が多いわけではありませんが、やっぱりセ・リーグの打者とパ・リーグの打者では違いを感じる?

又吉 僕の中で感じているのは・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

HOT TOPICS

HOT TOPICS

球界の気になる動きを週刊ベースボール編集部がピックアップ。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング