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記録で見る序盤戦の焦点 7分の1から見えてきたもの

 

新型コロナ禍によるばらつきがあり、4月24日現在最多が巨人の26試合、最少が楽天が19試合の試合消化。早いもので143試合中すでに6分の1から7分の1が経過したことになる。ここではさまざまな記録を見ながら序盤戦の焦点を探っていきたい。
※記録は4月24日現在

日本ハムのBIGBOSSこと新庄剛志監督。現状は思惑どおりなのか、そうではないかのか[写真=小山真司]


【焦点1】阪神はなぜ勝てないのか?


記録的ワーストから抜け出すためには

 4月24日、神宮のヤクルト戦に11対3と快勝し、今季2度目、敵地では初の勝ち越しを決めた阪神。ただし、いまだ5勝20敗1分け、勝率.200で首位に12.5差、5位のDeNAにも6.0ゲーム差をつけられての最下位に沈んでいる。

 前年2位ながらリーグ最多の77勝を挙げ、今季も優勝候補の一角だった阪神だが、3月25日の開幕戦(京セラドーム)でヤクルト相手に1対8から壮絶な逆転負け。開幕投手だった青柳晃洋が新型コロナ感染で離脱し、しかも前年の最多セーブ投手であるロベルト・スアレスが抜けたあと、ウイークポイントと言われ続けてきたクローザーに指名した新外国人ケラーが打ち込まれるという二重三重のショックに見舞われた敗戦だった。

 惨敗を引きずったままチームはそのまま9連敗。以後も投打がまったくかみ合わず、数々のワースト記録を更新してきたが、4月15日、青柳が復帰初戦の巨人戦(甲子園)で勝利投手になってからは4勝5敗とまずまずの状態になっている。

青柳[右]の復調など光明がないわけではない[写真=佐藤博之]


 現状の低迷を数字で見ていく。26試合を消化した4月24日時点ではチーム防御率は3.85、打率は.227でいずれも5位。ただし、出塁率.281、失点102はリーグワーストと内容がよくない。特に打線は盗塁がリーグ最多の14、ホームランはリーグ3位の20本ながら、得点はリーグ最多の巨人112を大きく下回るワーストの73。足と長打が得点に効果的につながっていないことを感じさせる。

 ただし、先ほども触れたように、直近の勢いは無視できない。例えば、3勝16敗1分けだった4月18日時点では防御率4.03、打率.220はいずれもリーグワースト。そこからの6試合は勝敗こそ2勝4敗だが、防御率、打率とも良化し、7本塁打、7盗塁の上積みは、いずれもリーグ最多となっている。徐々にだが、選手たちが負のスパイラルから抜け出し、積極性を取り戻しているとも言えるだろう。

 今後、特に投手陣では明るい材料は少なくない。開幕時は不在だった青柳が・・・

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