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MLB通信2022 躍動する日本人メジャー

エンゼルス・大谷翔平 二刀流で大連敗を止めた!

 

まさかの12連敗で監督解任。それでも流れは変わらず14連敗。それを止めたのは二刀流のバットと右腕だった。まさに大谷の本領発揮である。
写真=Getty Images
成績は現地時間6月12日現在

5回に逆転の2ランを放ち、自分自身の投球を助ける形となった


【投球成績】2022年_10試合4勝4敗、54.1回71振、防御率3.64
【打撃成績】2022年_60試合59安13本37点7盗、打率.255

 鬼気迫る表情だった。初回から今季落ちが悪かったスプリットも使い三者凡退に斬って取った。先発のときは険しい表情を見せる大谷翔平だが、今まで以上に険しく、気迫がみなぎっていた。

「もう回ってきたものはしょうがないので。自分でまとめる気持ちでマウンドに上がりました」

 チーム12連敗と球団ワースト記録となったあとに、名将ジョー・マドン監督が突然解任された。ショックは隠し切れずついに14連敗。迎えた現地時間6月9日のレッドソックス戦に「二番・投手」として出場。何としてもその右腕で連敗阻止を誓っていた。だが5回表に犠飛で先制点を与えてしまった。厳しい状況かと思われたその裏の攻撃で回ってきた一死一塁の場面。一閃した打球は左中間への逆転2ラン。ベースを回る大谷は珍しく何度もガッツポーズを繰り返し、ベンチに戻りカウボーイハットをかぶっても笑みはなかった。

 この1点差を守り抜くべく今季最速101マイルの真っすぐとスライダーなどを駆使しピンチをしのぐ。そのたびに雄たけびを上げチームを鼓舞。7回6奪三振4安打1失点の好投で、チームも5対2で久々の勝利。MLBの公式ホームページは「ONE - MAN SHOW!」と言う見出しが。まさに二刀流の真骨頂を世界の野球ファンに見せつけた。

気合いの投球で7回1失点の好投。スプリットがよく落ちた

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