連勝が続かない。エンゼルスは低迷したまま。その中で二刀流は投打で孤軍奮闘。1試合8打点を挙げた翌日に自己最多の13奪三振と歴史的な記録を生んだ2日間に迫る。 写真=Getty Images 成績は現地時間6月26日現在 9回裏に同点弾を放ち、試合を振り出しに。喜びの中にもチームメートを鼓舞する気迫の表情を見せたが……
【投球成績】2022年_12試合6勝4敗、68.1回90振、防御率2.90 【打撃成績】2022年_72試合71安16本47点7盗、打率.259 オレは勝ちたいんだ!
大谷翔平の強い気持ちが数字となって表れた。現地時間6月21日のロイヤルズ戦。1対6の劣勢で迎えた6回裏無死一、二塁からセンターへ3ラン。これで2点差まで詰め寄り、反撃ムードを作ったはずだった。
しかしリリーフが打たれて7対10と引き離され、9回裏へ入り無死一、二塁で大谷が打席に。2ボール2ストライクからのカーブをライトスタンドに豪快な同点3ラン。本塁打を確信した大谷はベンチに向かって吠えた。しかし、延長11回にロイヤルズに勝ち越され11対12で敗戦。大谷は2つの犠飛を含む自己最多の8打点を挙げるも、勝利には導けなかった。
打つほうで勝利に貢献できないなら投げるしかない。翌22日に先発のマウンドに上がった大谷は「連敗しているときに登板するのはなかなかきついですけど、やりがいを感じてしっかりと仕事できたのはよかった」と鬼気迫る投球を見せる。初回、一、二番にヒットを許すが、その後は99マイルの真っすぐとスライダー、スプリットを自在に操り、8回まで無安打に抑え13奪三振の快投を見せ、5対0で連敗を阻止し6勝目を挙げた。
1試合8打点を挙げた選手が翌日13三振を奪ったのはMLB史上初。まさに唯一無二の存在。それだけにチームが低迷する姿に歯がゆさしか感じない。