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四番打者を考える。Act.3

不動かケース別か――指揮官は何を考えているか 球団別「四番最新事情」

 

ここまで不動の四番、あるいは新常識に挑むBIGBOSS(新庄剛志監督)の四番論などを紹介してきた。ここでは各球団を横並びにしつつ、これまで触れていない球団を中心に各チームの四番事情に迫ってみたい。

広島の新四番問題


マクブルーム[広島/内野手 30歳]


 セで首位のヤクルトは史上6位となった連続先発四番出場を続ける村上宗隆で不動。2位の巨人は体調不良で坂本勇人が代役を務めた3試合以外は、すべて岡本和真が四番に座っている。大胆に打線に手を加える原辰徳監督も「うちの四番バッターだからね」と、5月の不調時にも我慢強く復調を待っていた。

 3位の広島は鈴木誠也のメジャー移籍により開幕前から「新四番」が最大の課題と言われていた。首脳陣が下した答えは、新助っ人・マクブルームだ。新型コロナ禍で来日が遅れて開幕4戦目までは松山竜平が入ったが、一軍合流した3月30日の阪神戦(マツダ広島)からは、前日の頭部死球の影響を考慮された4月8日の1試合を除く68試合で、背番号10がその座に座る。ただ、現四番に求められる役割は、鈴木が担っていたときとは少し違う。今季チームが掲げるのは“つなぎの野球”。本塁打が出るに越したことはないが、切れ目のない攻撃で1点1点を積み重ねていくスタイルだ。マクブルームも打線の一員として、状況に合わせたチーム打撃を心掛けている。

 最下位から4位に浮上した阪神は佐藤輝明。一時は大山悠輔が入ったこともあったが、5月7日以降は不動だ。大山が好調時でも変えなかったのは、矢野燿大監督の信頼とさらなる成長への期待の表れだろう。

 DeNAは前キャプテンであり、長く四番を務めた筒香嘉智が2019年限りでメジャーに移籍すると・・・

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