急速に感染者が拡大する新型コロナ第7波。若者層が重症化する例はほとんどないようだが、現在、多くの選手が戦線離脱を余儀なくされ、今後、勢力図を大きく揺るがす可能性もある。 ヤクルトは7月16日のDeNA戦(横浜)でサヨナラ負け。村上[写真]1人では勝てない……[写真=田中慎一郎]
ヤクルトの緊急事態
新型コロナの第7波が猛威を振るっている。7月16日の土曜日には、全国で11万675人の感染が発表され、これまでで最も多かった今年2月5日の10万4169人を超えて最多となった。世間では無症状の感染者は相当数いると思われるが、制限なしの入場を維持するため、頻繁にPCR検査を繰り返している球界ではそうはいかない。必然的に陽性発覚、濃厚接触者が多くなり、かねてより、流行期には大量化する危惧があったが、それが今、まさに現実のものとなっている。
幸い無症状者がほとんどのようだが、例え症状がなくとも、隔離期間にトレーニングがほぼできないとなれば、復帰時期も遅れ、投手であれば二軍で実戦調整を踏んだあととなり、1カ月以上の離脱となるケースも珍しくない。
緊急事態となっているのが、前年の日本一で、今シーズンも独走態勢となっていたヤクルトだ。7月8日から15日までの1週間で監督、コーチ、スタッフを含む計29人が新型コロナウイルスに感染。一軍選手では
中村悠平、
山田哲人、
長岡秀樹、
塩見泰隆のセンターラインをはじめとする15人が離脱し、代わりに二軍から14人を昇格させて戦いに挑むことになった。
高津臣吾監督に代わって指揮を執るのは
松元ユウイチ作戦コーチ。監督代行を務めるにあたり「今まで高津監督がやってきたことは継続していきたい。特別違う作戦は考えていない」とこれまでの戦い方を継続することを強調した。しかし、多くの主力を欠いた状況では、そう簡単には勝たせてくれない。
迎えた13、14日の
中日戦(バンテリン)では、ともに初回に先制点を挙げる展開も、逆転を許して敗戦。16日のDeNA戦(横浜)では、
村上宗隆の一発で同点に追いつくも勝ち越すことはできず、9回サヨナラ負けを喫した。
この3試合に先発登板した
高橋奎二、
小川泰弘、
原樹理はこれまでどおりの好投を見せ、試合をつくったのだが・・・
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