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ダンプ辻のキャッチャーはつらいよ

連載ダンプ辻コラム 第114回「なぜ八重樫の名前を聞くと『懐かしいな』と思うのか」

 

大柄ながら動きはシャープだった八重樫[ヤクルト]


びっくりしたこと2つ


 この間、テレビで神奈川大会の決勝を見ていたらびっくりしました。0対0で来て、横浜高校が最後サヨナラで東海大相模高校を破った試合です。びっくりしたのは、サヨナラの直前です。セカンドに走者がいて、次のバッターがライトにライナーを打ったんですが、これが意外と伸びてライトがダイレクトで捕った。二塁ランナーは、もうサードを少し回ったくらいだったんですが、何を思ったのかサードに戻らず、そのままセカンドに三角ベースみたいに戻っちゃったんですよ。

 外野のセカンドへの送球が暴投になって走者はセーフだったんですが、審判が気づかなかったにしても、アピールすりゃアウトですよね。そうなれば試合もどうなっていたか分からん。結局、誰も何も言わんまま試合が進み、サヨナラです。

 前も言ったけど、野球ってルールが分かっていたら絶対に自分のプラスになる。だから現役時代はルールブックを一生懸命読んだし、疑問があればすぐ審判に聞きました。コーチになってからはキャッチャーに「ルールブックは読むだけじゃなく、一度、キャッチャーに関係あるところだけでいいから書き写してみなさい」と言ったこともあります。書いたほうがしっかり覚えて、いざと言うときに思い出せますから。

 プロでびっくりと言えば、この間、阪神戦(甲子園.7月31日)で3打席連続ホームランを打ったヤクルトの村上(村上宗隆。その後、5打席に伸ばす)。いや、よう打ちますね。しかも、外の球にあまり踏み込まない。ドンと構えてコンパクトなスイングでパチンとセンター中心にスタンドまで運びます。バットの先に当たっているようにしか見えんのに、失速せんでスタンドまで届く。西武の山川(山川穂高)が「ボールをとらえるのはバットの最先端」と言っていたけど、バックスピンをかけるように打つタイプは芯を食うと無回転になって逆に飛ばんのですかね。大谷(大谷翔平。エンゼルス)とはまた違ったタイプですが、この男も怪物ですね。

 じゃあ昔話に戻しましょうか。この間からヤクルトの選手の話をしていますが・・・

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