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ダンプ辻のキャッチャーはつらいよ

連載ダンプ辻コラム 第115回「大町定夫の球はなぜバッターに嫌がられたのか」

 

大町は現役4年で143試合に投げ11勝7敗12セーブ


加納君にびっくり


 いろいろ昔を思い出していました。阪神時代、カークランドが(しばしダンプさんしゃべる)……えっ? それは聞いた? じゃあ、若生(若生智男)さんが(また、しばししゃべる)……えっ? これも聞いた? そりゃ、こんなに長く連載やっているんですから、話も重なりますよ。でも、いろいろ思い出したんで、絶対、前とは違う面白い話も入っているんだけどなあ……。

 そうだ、ずいぶん話もたまったし、どうせなら僕の本をベースボールさんで出しましょうよ。そしたら全部整理できます。難しい? う〜ん、確かにお金もかかるでしょうしね。じゃあ、誰かお金出してくれる人を見つけたら、お願いします。もしかしたらバカ売れして、あなたも会社で表彰されるかもしれんですよ(笑)。あ、またそういう馬鹿にしたような笑いをするんだから(苦笑)。

 じゃあ……そうだ! 加納(加納茂徳)君の話からにしましょう。彼の話は初めてだと思いますよ。昭和47年(1972年)に阪神に入ってきたキャッチャーで、たぶん、ドラフト外じゃなかったかな。前の年、田淵(田淵幸一)の病気もあって、僕もずっと試合に出て、現役が一番楽しかったころです。

 加納君は、いわゆるブルペン捕手でした(1年目はすべて偵察要員で10試合に起用されたが、その後は77年の2試合のみ)。僕も48年(73年)からは出番が減って、コーチ修行も兼ねてブルペンの主みたいになったんで、大洋に移籍するまでの3年間、ブルペンで2人で頑張っていました。ほんと同僚みたいな感覚ですね。

 小柄で特に特徴のある選手ではなかったけど、キャッチングはうまかったですよ。どんな球でもすごく簡単そうに捕る。ただ、一つびっくりしたことがあります・・・

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