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ZOOM UP INTERVIEW Vへ導くブレない打撃

ソフトバンク・今宮健太インタビュー 継続の先に「自分がやれることを、しっかり続けていく」

 

今後の人生を左右する1年――。そう位置付けて挑んだシーズンで確かなものをつかんだ。8月25日現在、新型コロナにも負けず、ひたすらに自らの打撃を貫いている。
取材・構成=菅原梨恵 写真=湯浅芳昭、BBM


芯を持って、ブレずに


 昨オフ、今宮健太は並々ならぬ覚悟をにじませていた。ここ数年、シーズン中のケガなどもあって思うような結果が残せず。不動だった遊撃のポジションも、藤本博史監督がレギュラーとして今宮の名前を挙げることはなかった。自分と向き合い迎えた2022年シーズン。8月25日現在、打率.301はチームトップ、リーグでも4位につける好成績だ。打線に欠かせない“軸”として、課題だった打撃で明らかな違いを見せている。

――8月20日に再び、打率を3割台に乗せました。

今宮 今季は大きなケガもなく、体が元気。始まる前から「競争」というところをテーマにして、オープン戦で結果が出たかと言われたら正直分からないところではありますけど、何とか開幕に出られて。そこから順調に来られているのかなとは思います。

――今季、打撃面が好調な要因はどこにあるのでしょうか。

今宮 どうですかね。「コンパクトにバットを振る」というところができているからだとは思います。

――「コンパクトにバットを振る」というのは今季のテーマだった?

今宮 そうですね。あとは「体を振らない」というところも。そこが一番なのかなと思います。

――今季はなぜそのような打撃を心掛けようと思ったのでしょうか。

今宮 いや、ずっとそういうイメージはあったんですよ。でも、なかなか1年間通してすることができなかった。どこかで大振りになってしまうとか、体を振ってしまうとか、そういうふうなところがあったので、打てなくなった時期が長かったような気がしています。今年に関しては、何かしら変えることなく、これまでやってきて。長谷川(長谷川勇也、打撃)コーチからも本当に何度も「我慢、我慢」と言ってもらいました。打てない時期もありましたけど、何とかここまできたなと思います。

――振り返ってみて、どうして昨年まではコンパクトな打撃を継続できなかったと思いますか。

今宮 どうですかね。やっぱり打球の弱さを感じてしまったりだとか。「これってもっと強く振らないと打球が速くならないな」とか、いろいろなことを考えてしまっていた。そういったところとの戦いだったりはしていますね。ピッチャーと勝負するというよりも、自分の中にある「何だろうな」というところと戦っていた、という部分もあったのかなと思ったりもしています。

――昨年までもうまくいっているときはよかったが、打てなくなったときに迷いが生じていた、と。

今宮 (迷いが)生じて、変なことというか……自分としては試行錯誤しているつもりなんだけれど……というところはあったのかもしれないです。

――今季は打てなかったときはどうしていたのでしょう。

今宮 いろいろと感じたりはしていましたけどね。「これでヒットになるのかな」とか思いながら。でも・・・

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