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球団レポート

日本ハム・BIGBOSSの「種まき」 全試合打順変更の成果はいかに

 

BIGBOSSが指揮官に就任して1年目のシーズンは、序盤から最下位に沈み、低迷したまま閉幕を迎えようとしている。シーズンを通して「トライアウト」と位置づけ、投打ともに若手の積極起用を含めて「種まき」を行ってきたが、その一つの象徴が全試合でオーダーが変わった打順だ。来季のレギュラー選定へ向け、その成果は上がっているのか。
※記録は9月25日現在。成績部分の()内数字はリーグ順位

【パ・リーグ6位】
56勝80敗3分 勝率.412
439得点(6)、519失点(6)、打率.233(4)、96本塁打(4)
91盗塁(3)、85失策(5)、防御率3.45(5)

BIGBOSSは毎試合、打順を入れ替えながら選手の成長を促してきたが……


異常な打順別起用人数


 9月23日の楽天戦(楽天生命パーク)、4月に腰の手術を受けて離脱していた五十幡亮汰が二番・中堅で先発出場を果たし、2本の内野安打を放って持ち前の韋駄天ぶりを見せつけた。これで今季の支配下登録された野手は全選手が一軍を経験したことになる。

 さらに25日の楽天戦(札幌ドーム)ではドライチの達孝太畔柳亨丞松浦慶斗の高卒新人投手3人も一軍初登板を果たし、右ヒジの故障でリハビリ中のガントを除き、全投手が一軍で登板。就任時にBIGBOSS(新庄剛志監督)が「僕と一緒に戦っていく選手全員を1回は、あの大歓声の一軍のグラウンドに立たせることを、ここで約束します」とツイッターで発信した「公約」を実現してみせた。

 指揮官の就任1年目は明確に「種まき」の季節だった。「優勝なんか目指しません」と宣言し、「トライアウト」と位置づけてスタートした今季。全選手起用の公約と並ぶ象徴的な采配が、全試合で打順を入れ変えて試合に臨んできたことだ。実にここまで139試合で139通りのオーダーを組んでいる。各打順の起用人数は、交流戦で投手が入った九番を除いてもほとんどが20人以上で、二番に至っては実に26人が起用されている。支配下登録の野手が34人であることを考えれば、異常とも言える数字だろう。これは意図的なものであり・・・

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