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優勝争いの裏側で迎えた決断の時 三者三様の思い

 

9月28日、3人の男たちが、それぞれに会見を行った。25日にセ・リーグ連覇を果たしたヤクルトからは嶋基宏内川聖一の2人。28日現在、2年ぶりのパ・リーグ優勝に向けてマジックを「3」としていたソフトバンクからは松田宣浩が、下した大きな決断。たくさんの功績を残してきた3人の野球、ファンに対する思いがあふれていた。

【現役引退】ヤクルト・嶋基宏 誰かのために


捕手/38歳


「いいチームで野球ができて、野球人生を終われるのは幸せ」

 ファンに愛され、選手に愛された男が現役生活にピリオドを打つ。背番号45のユニフォーム姿で会見に臨んだ嶋基宏が、今季限りでの現役引退を表明した。

 16年間の現役生活。大きな転機となったのが2011年の東日本大震災だ。「最初は有名になりたいとか、自分勝手にやっていたけど、11年の大震災を機に、やっぱり野球は人のためにやらないといけないなと。人のため、誰かのためにという思いが、一番強い信念かもしれない」。

 今季からはコーチ補佐を兼任。選手の準備をしながら、正捕手の中村悠平に加え、2年目の内山壮真古賀優大ら若手捕手の成長のために汗を流してきた。一軍出場は1試合、「今年1年やったら、という覚悟はできていた。少しずつ夏が過ぎてから・・・

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