流れを変えた途中交代
9月25日、神宮球場のヤクルト-
DeNA戦、言うまでもなく、2022年のセ・リーグの優勝決定試合です。いいですね。ああやってみんなで笑って、うれし涙を流すって。プロ野球の世界には、10年以上選手をやっていても一度も優勝できなかった人がたくさんいます。僕は選手では昭和37、39年(1962、64年)の優勝がありますけど、37年は二軍、39年は控え捕手でしたから、何だか他人事みたいな気がしていました。
最後は0対0からヤクルトのサヨナラ勝ちで決まった試合でしたが、僕が見ていて感じたことを書いてみましょう(今回もダンプさんの原稿に、ダンプさんから話を聞いたものを足しています)。
僕がこれはと思ったのが、8回表のヤクルトの守りで、牧(
牧秀悟)が1ストライクとなったあと、ライトの
サンタナが自己申告で交代したときです。その前、走者二塁で佐野(
佐野恵太)のライトフライで三塁に送球したとき、右足の内転筋を痛めたようですけど、ここで出てきたのが若い丸山(
丸山和郁)選手でした。その直後やイニングが終わってからならよくあるけど、打席の途中って珍しいですよね。それに特にシーズン終盤の外国人選手は少しくらいのケガは隠すことも多い。それだけサンタナが、この試合の重要性を感じ、チームに迷惑を掛けられないと思ったんだと思います。
丸山は新人で、ちっこい選手ですし、はっきり言えば、あまり印象がありませんでしたが、僕はこのとき「この選手がカギになるかもしれんな」と感じました。だって、優勝が決まるかもしれん試合の、終盤に滅多にない形で新人が試合出場したわけでしょ。これはもう運ですよね。いいにつけ悪いにつけですが、昔から、こういう選手に、そのあと大事な場面が回ってくることが多い。そこで結果を出したり失敗したりするのを何度も見てきました。
そのあと牧が三振でDeNAは無得点。そのまま0対0で9回裏・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン