10月22日、セ・リーグ覇者のヤクルトとパ・リーグ覇者のオリックスによる日本シリーズが神宮球場で開幕した。2年連続で同じ顔合わせとなったが、昨年はヤクルトが4勝2敗で頂点をつかんでいた。果たして、今年はヤクルトが連覇を遂げるか、それともオリックスがリベンジを果たすか。注目の決戦の行方は――。 写真=高塩隆、榎本郁也 10月22日、神宮球場で今年の日本シリーズが開幕した
神宮決戦は1勝1分け――。頂上決戦のボルテージはこれから上がっていく
予想外の出来事が起こったほうが日本シリーズは面白くなる。昨年の再戦となったヤクルト対オリックスの頂上決戦。10月22日、神宮球場で行われた初戦は2年連続投手「4冠」に輝いたオリックスの絶対的エース・
山本由伸が4失点を喫した。初回、
オスナに2点適時打を浴びると、同点の3回には
塩見泰隆のソロで勝ち越される。4回にはオスナに追加点となる一発。山本の1試合2被弾は今季初でもあった。
ヤクルトのオスナは初戦、猛打賞3打点の活躍だった
山本は5回先頭の
キブレハンに3球を投げたところで左脇腹に痛みを訴えてマウンドを降りて、「大事な試合で降板することになってしまい最悪だと思う」とうなだれた。エースが仕事を果たせず3対5でオリックスは初戦を落とした。
2連敗を避けたいオリックスは翌日の2戦目、3回に
山崎福也、5回に
杉本裕太郎の適時打などで3点を奪取。試合の主導権を握る。投手陣も山崎福、
山崎颯一郎、
宇田川優希、
ワゲスパックの継投で8回までヤクルト打線をゼロに封じた。
勝利目前の9回、マウンドにはシーズンは44試合で防御率0.61の
阿部翔太。しかし、ヤクルト打線が阿部を無死一、二塁と攻め立て代打・
内山壮真が起死回生の同点3ラン。「腹をくくって」フルスイングしたという伏兵の一発で球場は興奮のるつぼに。延長戦は両軍の投手陣が踏ん張り、5時間3分の死闘は3対3の引き分けとなった。
オリックス・近藤大亮が12回裏をゼロに抑え第2戦は引き分けに
昨年も全6試合が2点差以内の激闘だった日本シリーズだが、今年も先が読めない激闘が続いていくだろう。